海外テニス

元女王ウォズニアッキ、復帰2大会目は初戦で敗れるも「私は自分を信じている」と意気軒高!<SMASH>

中村光佑

2023.08.17

シンシナティ大会は1回戦で45位の選手にストレートで敗れたウォズニアッキ。「また一生懸命練習する」とさらなる闘志を燃やす。(C)Getty Images

 先週の女子テニスツアー「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・モントリオール/ハードコート/WTA1000)で、約3年半ぶりの現役復帰を果たした元世界ランク1位のキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク/33歳)。同大会の1回戦で復帰戦勝利を飾ったことで再び大きな一歩を踏み出したものの、彼女自身は「試合の感覚を取り戻すのにはまだ時間がかかると思う」と冷静に先を見据えている。

 モントリオールで2020年全豪オープン3回戦以来となる実戦に臨んだウォズニアッキは、1回戦でキンバリー・ビレル(オーストラリア/114位)を相手に、長いブランクがあったとは思えないパフォーマンスを見せて6-2、6-2で完勝。しかし続く2回戦では先月のウインブルドンで四大大会初優勝を達成したマルケタ・ボンドルソワ(チェコ/10位)に2-6、5-7で敗れていた。

 今週行なわれている「ウェスタン&サザン・オープン」(8月14日~20日/アメリカ・シンシナティ/ハードコート/WTA1000)にもワイルドカードで出場したウォズニアッキだったが、現地8月15日に実施されたバルバラ・グラチェワ(フランス/45位)との1回戦では再三のブレークチャンスを生かせずに4-6、4-6で敗退。同じくWCでの参戦が確定している今季最後の四大大会「全米オープン」(8月28日~9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)に向けて、多少不安の残る結果となってしまった。
 
 それでも試合後の会見で、ウォズニアッキは今回の敗戦を前向きに捉えたいとコメント。約10日後に迫る全米開幕までに「改善したいことがたくさんある」としたうえで次のように語った。

「先週は自分の置かれた状況にかなり満足していた。今週は自分の思った通りに行かなかったから、また一生懸命練習するつもりでいる。私はしばらくシンシナティに滞在してハードな練習をするわ。たくさんテニスをして、何時間も費やす予定よ」

 また現役復帰から間もない今の段階では、特に焦りはないとウォズニアッキは明かす。

「私は自分を信じているし、また良いプレーができると信じている。ただ単に、実際の試合の感覚に慣れてトーナメントで戦っていくには少々時間がかかる。周りからの期待はあまり感じない。私自身は完璧を求めているけど、このスポーツでそれは不可能なこと。それでも私は一生懸命努力し、より良いプレーをすることを目指してやっていくだけ」

 今年の全米が通算52度目の四大大会出場となるウォズニアッキ。過去5度ベスト4以上(うち2度は準優勝)に進出しているニューヨークの舞台で質の高いプレーができるよう、順調に調整を進めてもらいたい。

文●中村光佑

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