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「ジョコビッチは息子をバカにしたかっただけ」ベン・シェルトンの父親が全米オープン準決勝後の“ものまね”を非難!<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.09.16

シェルトン(左)の「電話を切るジェスチャー」をジョコビッチ(右)がマネしたことで、シェルトンの父親が激怒した。(C)Getty Images

 キャリア2度目となる全米オープン本戦でノーシードながらベスト4進出を果たした地元アメリカのベン・シェルトン(世界ランキング19位)。大躍進を遂げた20歳の周囲は大会を終えてもお祭りムードに包まれていると思いきや、実はそうでもないようだ。シェルトンの父親でコーチも務めるブライアン・シェルトン氏の怒りが収まらないのである。

 問題のシーンは、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)と対戦した準決勝の試合直後に起こった。セットカウント3-0のストレートで勝利を決めたジョコビッチが"電話の受話器を耳に当てたあとに叩きつける"という奇妙な動きをした。これはシェルトンが準々決勝でフランシス・ティアフォー(アメリカ/同11位)に勝利した後に見せたジェスチャーで、ジョコビッチはそれを本人の前でマネをしたのである。

 試合後、シェルトンのマネをしたことについて問われたジョコビッチは「僕はベンの斬新な喜び方が大好きなんだ。だからマネをしたんだ」と回答。一方、シェルトンは試合後、「ジョコビッチがどのようにして勝利を祝うかは彼の自由だ」と気にせず、「むしろ世界王者が自分に気づいていたことを光栄に思う」と語った。
 
 だが、シェルトンの父親ブライアン氏はそう思わなかった。大会後に発売された米男性誌『GQ』のインタビューで同氏は、「ジョコビッチは最後にベンをバカにしたかったんだ。ただマネをしたかったんじゃない。ベンをあざ笑うためにした。偉大なチャンピオンがあんなことをするなんて、残念だ」と非難したのである。

 かつて世界55位まで上り詰めた元プロ選手で、引退後は大学テニス部の監督を歴任してきたというブライアン氏。シェルトンに大学でテニスをさせたのも「バランスのとれた人間に成長してほしい」と考えたからこそ。そんな教育者でもあるブライアン氏にとって、ジョコビッチが冗談交じりに見せた行為は、許しがたいものに映ったようだ。

 とはいえシェルトン本人は意に介していない。それよりも「ソーシャルメディア上で、試合に勝ったあとにどう祝っていいのか、どう祝うのが悪いのかを、他人から指摘されるのは好きじゃない」と反発。少なくとも公の場ではジョコビッチの行為を嘲笑とは受け止めていないようだ。

 プロ2年目にして強烈な存在感を放つまでに成長した20歳。次に王者と戦う時、果たして彼は"受話器を持つ"ことができるか。興味は深まるばかりだ。

構成●スマッシュ編集部

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