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国内テニス

ゾーンに入ったら何が見える?斉藤貴史、西岡良仁、沼尻啓介が、メンタルが強くなるための具体的な方法を伝授

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2019.12.15

地域活性化プロジェクトで講演会を行なう斉藤貴史、沼尻啓介、西岡良仁(左から)。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

地域活性化プロジェクトで講演会を行なう斉藤貴史、沼尻啓介、西岡良仁(左から)。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 強くなりたいジュニアや一般プレーヤーがプロに聞いてみたいことがあっても、地方に住んでいるとはなかなか直接質問できる機会は少ない。

 西岡良仁、斉藤貴史、沼尻啓介の同期プロ3人組が3年前から取り組んでいる、『地域活性化プロジェクト』は、自ら地方に行き、プロと接する機会を作ることが目的だ。3回目となる今回は、斉藤の地元である石川県津幡町で開催された。

 前回までと違う点は、初日に講演会を行なうことにしたこと。「普段は言葉で伝える機会があまりないので」という理由で開催を決定。その講演会の最後に行なわれた質疑応答で、一般プレーヤーやジュニアが参考になることが多くあったのでここで紹介する。

「練習ではうまくできるのに、試合になるとミスを恐れて自分のプレーが出せない」というジュニアからの質問に、西岡が対処法を答えた。

「試合は100%勝てるわけではありません。100回やって100回勝ったら世界一になれます。ショットも一緒で、入る入らないを繰り返します。勝つ日もあれば、負ける日もあるので、そういうことにあまり執着しないこと。そうするとリラックスできます。僕は試合でほとんど緊張しませんが、それは試合をゲームだと思っていて割り切った考え方をしているぶん、リラックスできているから。気楽に考えてみた方が、自分がやりたい思い切ったプレーが本番でもできるのではないかと思います」。試合で緊張することがないという西岡が、そのメンタルの強さの理由を教えてくれた。
 
「メンタルはどうやったら強くなりますか?」という、シンプルながら多くのジュニアが知りたいであろう質問も出てきた。答えたのは斉藤で、「自分が『メンタルが弱い』と言っていたら一生強くなりません」とまずはピシャリ。その後に具体的に説明してくれた。

「日頃の行ないです。自分に嘘をつかないで生活をできているか。人が見ていないところでさぼっても、自分は見ています。例えば、ランニングに行ってさぼった時、親(やコーチ)にちゃんと走ったと報告しても、さぼったことを自分は知っていて、それが頭にあります。どれだけ自分に嘘をつかずにできているか、そういうことを意識して生活してくれればと思います」。

 メンタルの強さとは、どれだけ自分が日々最善を尽くして努力をしてきたかを反映するものだとアドバイスしてくれた。
 

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