海外テニス

伊達公子の元ダブルスパートナー、スキアボーネが、ガンからの復活を刈り上げた髪で告白

誉田優

2019.12.15

2015年には伊達公子のダブルスのパートナーを経験しているスキアボーネ(右)(C)Getty Images

 イタリア出身の元テニス選手、フランチェスカ・スキアボーネが、ガンを克服したことを告白した。

 2010年の全仏オープンを制し、8度のシングルス優勝を経験したスキアボーネは、ランキング最高位は4位と、世界でもトップクラスの実力を誇っていた。2015年には伊達公子のダブルスのパートナーも務め、日本人にもファンが多い。

「テニスコートでの夢は全て叶えた」と語り、2018年に現役を引退。しばらくはSNSで近況を知らせていたが、今年6月から、SNSの更新は止まっていた……。

 そのスキアボーネが、12月13日のSNSに短く刈り上げた髪型で登場し、「こんにちは、皆さん。7~8カ月の間、SNSでも沈黙を貫いてきましたが、こうして身に起きた事実をお知らせできることをうれしく思います。ガンに侵された私は、化学療法を受け、激しく戦ってきました。そして今、私はまだ呼吸をしています。戦いに勝ったのです。これからまた、活動を再開します」と、英語でメッセージを投稿した。同時に投稿された動画では、母国語であるイタリア語にて喜びを語っている。
 
 この投稿に、ファンや選手らから応援と祝福の声が寄せられている。

 Twitterでは、有名テニスコーチのロジャー・ラシードが「いつでも強い精神を保ち続けて」と激励。アリーゼ・コルネは「あなたと共に フランシスカ」と、親愛の情を示した。さらに、同じイタリア出身のサッカー選手であるロレンツォ・デ・シルヴェストリが、絵文字の拍手と拳を並べてコメント投稿し、スキアボーネを労った。

 その他、キム・クリステルスや、ガルビネ・ムグルサら選手仲間、グランドスラムの公式アカウントも彼女の知らせに歓喜のコメントを寄せている。

 Instagramにも、フォニーニ、ペンネッタ夫妻といったイタリア人選手たち、ムラデノビッチら共にテニスコートで戦ってきた選手らがスキアボーネの回復を喜ぶコメントを寄せた。また、女子サッカー選手のレジーナ・バレージやヴァレンティーナ・ベルガマスキも、種目の垣根を超えた交流を見せている。

 世界中の人々から愛され続けているスキアボーネが、想像を絶する激しい闘病生活の末、再びファンに姿を見せてくれるほどに快癒したことはこの上ない喜びである。

文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda
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【動画】スキアボーネが短く切り込んだ髪方でガンからの復活を宣言