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国内テニス

年間800万円の奨学金でスカウトも!アメリカの大学コーチは、なぜ日本ジュニアを高く評価するのか

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2019.12.17

日本のジュニアのプレーを真剣に見るアメリカの大学のコーチたち。写真:スマッシュ編集部

日本のジュニアのプレーを真剣に見るアメリカの大学のコーチたち。写真:スマッシュ編集部

 小さい頃からテニスに熱心に取り組んできた子どもたちはたくさんいるが、高校卒業時にプロになれるのは一握りだ。今まではプロになれなかったジュニアたちの道は、テニスで日本の大学に進学することだったが、近年はアメリカの大学に奨学金を得てテニス留学をするのが人気だ。

 トップジュニアの石橋彩由もアメリカの大学に進学を希望している。その理由を、「テニスだけでは将来ダメだと思うので勉強もしっかりしたいです。大学を卒業したら、テニスには行かないと思うので、大学でテニスをやり切って終わりたい思いもあります。あとは、英語が話せるようになりたいです」と言う。

 伊藤汐里も、「アメリカの大学は未知の世界なので、知らないことを体験したい。日本もどんどんグローバル化が進んでいるので、アメリカに行ってテニスをしながら自然と英語ができるようになりたいです」と、希望の理由を話す。大学だけではなく将来を見据えて、しっかりと自分が成長できる場所を考えているようだ。
 
 ジュニアのアメリカ留学をサポートしている I-Consportsの馬場猛氏はアメリカの大学の魅力を、「一番は勉強です。アメリカの子どもたちは良い大学に入るために勉強をしてテニスをしています。そうして、プロになれなくても大学を卒業して、医者になったり弁護士になったりもしています。テニスで奨学金を100%もらえることになれば、生活費や食費、遠征費など全て出してくれますから、年間800万円ぐらいのサポートになります」と説明。

 テニスという自分の最大の武器を生かして奨学金を得れば、良い環境で金銭面の心配もなく、テニスも自分のやりたい勉強もすることができるのだ。

 幸運なことに、今アメリカの大学テニス部では、日本人選手の受け入れに積極的だ。クリムソン大学のロビー・ワイスコーチは、「規律正しくハードワーカーで、教養があり、コーチしやすい」と日本人ジュニアを高く評価している。

 そんな日本人ジュニアとアメリカの大学のコーチが接する機会が、12月16日と17日にスポル品川大井町で開催された、『SHOWCASE in Tokyo』。SHOWCASEはアメリカでは各地で行なわれているイベントで、大学のコーチが高校生選手のテニスを直に見てリクルーティングできる場だ。今回はそれが日本で開催され、6つの大学のコーチが来日した。
 

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