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【全日本テニス最終日】徳田廉大、ケガを乗り越え悲願のタイトル獲得!「やっと報われた」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.11.05

繰り返される左ヒザのケガに悩まされ、今大会1カ月前にようやく動けるようになったという徳田が遂に悲願を達成した。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

繰り返される左ヒザのケガに悩まされ、今大会1カ月前にようやく動けるようになったという徳田が遂に悲願を達成した。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 テニスの日本チャンピオンを決める「三菱電機ビルソリューションズ 全日本テニス選手権98th」(10月28日~11月5日/東京・有明/ハードコート)は大会最終日となる5日、男子シングルス決勝と男女ダブルス決勝が実施された。

 初対戦となった男子シングルス決勝は、徳田廉大が白石光を6-2、6-2のストレートで破り初優勝を飾った。2018年の本大会で準優勝している徳田にとって、実に5年ぶりとなる決勝の舞台で、遂に悲願だった天皇杯を手にした。

 試合の「入り方は良かった」という徳田。白石が得意とするスローテンポの打ち合いには惑わされず、フラット系の力強いバックのクロスから絶妙なタイミングでストレートに展開してポイントを奪うなど、序盤から自身のペースを貫いてゲームを進める。

「決勝だからという緊張はなかった」徳田は、さらに好リターンを連発して相手にプレッシャーをかける。「リターンがいいからサーブを打った後、前に行くタイミングがつかめなかった」という白石に対し、徳田は第4ゲームでブレークに成功すると、勢いそのままに突き進み、さらに第8ゲームをブレークして2-6で第1セットを奪った。
 
「勝ちを意識ぜず、目の前のポイントに集中した」という徳田に迷いはなかった。好調なリターンに加えて第2セットの第1ゲームにはノータッチエースを3本もたたき出すなど、「要所要所で決まってくれて良かった」とサービスも絶好調。ギアをさらに上げた徳田にもはや付け入る隙はなく、第2セットも6-2で押し切って戦いに終止符を打った。

 昨年2月に左ヒザを痛めて以降、治ったと思うと再発するという悪循環に見舞われ、3カ月前に長期遠征から戻った時には「痛みでコートの半面しか動けなかった」という徳田。しかし「全日本は過酷な大会だが、これに勝てれば次につながる」との強い思いから、今大会に向けてコーチとトレーナーに相談しながら準備を整えてきた。動けるようになったのは今大会の1カ月前。決勝の前から「今回は優勝しか見ていない」と口にしていたが、この日遂にその願いが叶った。

 決勝戦を終えた徳田はコート上のインタビューで感想を聞かれると「今年はケガで苦しんでいましたが、やっと報われたなという思いです」と安堵の表情を浮かべた。
 
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