現在開催中の男子テニスツアー「ムチュア・マドリード・オープン」(4月24日~5月5日/スペイン・マドリード)の観戦に訪れている元世界ランク3位のホアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)が、スペインのテニス専門サイト『Punto de Break』のインタビューに登場。その中でテニス界の未来と今季限りでの現役引退を示唆している元世界王者のラファエル・ナダル(スペイン/現512位)について語った。
2022年2月に母国で行なわれたアルゼンチン・オープンを最後にツアーではプレーしていない35歳のデルポトロ。まだ引退を正式に表明したわけではないものの、長らく悩まされている右ヒザのケガにより依然として戦線復帰を果たせていないのが現状だ。
そうした中で最近は時折ツアー大会に姿を見せており、今回は四大大会に次ぐグレードのマドリード・オープンを観戦。合間を縫ってインタビューに応じたデルポトロはテニス界の未来について、中でもカルロス・アルカラス(スペイン/3位)とヤニック・シナー(イタリア/2位)が築こうとしている良きライバル関係に関心を抱いているとコメント。過去に存在したライバル関係に触れながら、次代を担う若武者への期待の言葉をこう続けた。
「私はアルカラスを見るのが好きだ。彼にはフレッシュな雰囲気に加え、30歳のベテランが10年間ツアーでプレーしているような自然なオーラもある。そんなアルカラスとシナーの対決が見られるのはテニス界にとってとても良いことだ。彼らはテニス界を代表するライバル関係を築いていくと思う。最初はアガシとサンプラス、次にフェデラーとナダル、そしてジョコビッチがいた。今度は彼ら2人の出番だ」
続いてデルポトロは、度々今年中でのキャリアの終焉をほのめかしているナダルについても言及。これまでのナダルとの思い出を振り返りつつ、現役続行と引退の葛藤に苛まれている様子を見せる鉄人に理解を示した。
「彼は今自分なりの方法と条件で引退する喜びを自分自身に与えようとしている。僕は健康上の理由で残念ながらそれができなかった。ラファの姿は印象的で、彼の競技への情熱とそのエネルギーはなかなか見られないものだと思うから、今後数年で同じようなことが起こるかはわからない」
「ラファとのリオ五輪準決勝(デルポトロが勝利)は、感情的に非常に特別な試合となった。他に私が覚えている試合と言えば、2009年の全米オープンの準決勝と18年のウインブルドン準々決勝だ。後者は負けたが、最後はお互いにハグをした。とても感動的で、その試合やハグをした時の映像を見ると、その瞬間を迎えられたことだけでも勝ったような気分になれるし、試合に負けたことを気にしなくなる。忘れられない日になったし、それが彼との素晴らしい思い出になった」
なんとなくデルポトロのコメントからは寂しさも感じ取れてしまう。またデルポトロもツアーに戻ってきてくれないだろうか。そう感じているファンは多いはずだ。
文●中村光佑
【画像】全米OP優勝、リオ五輪銀メダル獲得など輝かしい功績を残したデルポトロのキャリアを厳選ショットで紹介!
【関連記事】デルポトロのヒザは改善されず全米オープンでの引退試合を断念!「いつか戻れるチャンスがあれば100%全力を尽くす」
【関連記事】「特別な瞬間だった」デルポトロが約1年半ぶりに観衆の前でプレー!「喜びで胸がいっぱい」と"不屈の男"が大感激
2022年2月に母国で行なわれたアルゼンチン・オープンを最後にツアーではプレーしていない35歳のデルポトロ。まだ引退を正式に表明したわけではないものの、長らく悩まされている右ヒザのケガにより依然として戦線復帰を果たせていないのが現状だ。
そうした中で最近は時折ツアー大会に姿を見せており、今回は四大大会に次ぐグレードのマドリード・オープンを観戦。合間を縫ってインタビューに応じたデルポトロはテニス界の未来について、中でもカルロス・アルカラス(スペイン/3位)とヤニック・シナー(イタリア/2位)が築こうとしている良きライバル関係に関心を抱いているとコメント。過去に存在したライバル関係に触れながら、次代を担う若武者への期待の言葉をこう続けた。
「私はアルカラスを見るのが好きだ。彼にはフレッシュな雰囲気に加え、30歳のベテランが10年間ツアーでプレーしているような自然なオーラもある。そんなアルカラスとシナーの対決が見られるのはテニス界にとってとても良いことだ。彼らはテニス界を代表するライバル関係を築いていくと思う。最初はアガシとサンプラス、次にフェデラーとナダル、そしてジョコビッチがいた。今度は彼ら2人の出番だ」
続いてデルポトロは、度々今年中でのキャリアの終焉をほのめかしているナダルについても言及。これまでのナダルとの思い出を振り返りつつ、現役続行と引退の葛藤に苛まれている様子を見せる鉄人に理解を示した。
「彼は今自分なりの方法と条件で引退する喜びを自分自身に与えようとしている。僕は健康上の理由で残念ながらそれができなかった。ラファの姿は印象的で、彼の競技への情熱とそのエネルギーはなかなか見られないものだと思うから、今後数年で同じようなことが起こるかはわからない」
「ラファとのリオ五輪準決勝(デルポトロが勝利)は、感情的に非常に特別な試合となった。他に私が覚えている試合と言えば、2009年の全米オープンの準決勝と18年のウインブルドン準々決勝だ。後者は負けたが、最後はお互いにハグをした。とても感動的で、その試合やハグをした時の映像を見ると、その瞬間を迎えられたことだけでも勝ったような気分になれるし、試合に負けたことを気にしなくなる。忘れられない日になったし、それが彼との素晴らしい思い出になった」
なんとなくデルポトロのコメントからは寂しさも感じ取れてしまう。またデルポトロもツアーに戻ってきてくれないだろうか。そう感じているファンは多いはずだ。
文●中村光佑
【画像】全米OP優勝、リオ五輪銀メダル獲得など輝かしい功績を残したデルポトロのキャリアを厳選ショットで紹介!
【関連記事】デルポトロのヒザは改善されず全米オープンでの引退試合を断念!「いつか戻れるチャンスがあれば100%全力を尽くす」
【関連記事】「特別な瞬間だった」デルポトロが約1年半ぶりに観衆の前でプレー!「喜びで胸がいっぱい」と"不屈の男"が大感激