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テニス世界1位シナーが“へんとう炎”のためパリ五輪欠場!「今シーズンの大きな目標のひとつだっただけに残念です」<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.07.25

今季は四大大会の全豪オープンを含めツアー4勝と好調を維持していた世界1位のシナーが「へんとう炎」により、第1シードで臨むはずのパリ五輪の欠場を余儀なくされた。(C)Getty Images

 間もなく開幕を迎えるパリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日/クレーコート)だが、テニスファンにとって悲しいニュースが届いた。

 男子世界ランキング1位の若武者ヤニック・シナー(イタリア/22歳)が、SNSを通じて五輪欠場を発表したのである。欠場の理由は「へんとう炎」によるものだ。

 シナーはSNSを通じて悔しい胸の内を以下のように綴った。

「残念ながら、パリ・オリンピックに出場できないことをお知らせしなければなりません。クレーコートでの1週間のトレーニングの後、気分が悪くなりました。数日間安静にしていましたが、診察の結果『へんとう炎』が見つかり、医師から出場を控えるよう強く勧められました。(オリンピックは)今シーズンの大きな目標の1つだっただけに、欠場はとても残念です。この非常に重要な大会で、国を代表して出場する名誉を楽しみにしていました」

 そしてメッセージの最後には「僕が母国から応援する全てのイタリア人選手の幸運を祈ります」と戦友たちにエールを送った。

 先日開催された「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/7月1日~14日/芝コート)の準々決勝敗退時に体調不良を訴えていたシナー。その後、パリ五輪の前哨戦である「ノルデア・オープン」(7月15日~21日/スウェーデン・バスタッド/クレーコート)は「休息と回復に時間をかけるのが最善」との理由で出場を辞退していた。

 だが、7月18日には日本の錦織圭とヒッティング練習を行なう元気な姿がSNSで公開されたこともあり、五輪に向けて着々と準備が進められていると思われていた。
 
 今年1月開催のテニス四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)で初優勝を飾ると、以降も好調を維持しながら「ロッテルダム」(オランダ)、「マイアミ」(アメリカ)と2大会を制覇。6月10日発表のランキングでは、イタリア人選手として初めて世界1位の座を手に入れ、王者として臨んだ「ハーレ」(ドイツ)でも優勝するなど存在感を放っていた。それだけに今回の五輪欠場はファンにとって想定外の出来事とも言えるかもしれない。

 パリ五輪の男子シングルスでは第1シードとなることが決まっていたシナーは、ダブルスにもエントリーしていることから2種目の欠場となる。

 以前から「祖国のために戦う」ことに強い使命感を抱き、昨年開催された「デビスカップ」(男子国別対抗戦)ではエースとして単複5戦全勝と大車輪の活躍を見せ、イタリアを47年ぶりの優勝へと導いたシナー。それだけに次に狙うのは「パリ五輪の金メダル」と大きな期待が寄せられていた。

構成●スマッシュ編集部

【画像】全豪オープンで悲願の四大大会初優勝を果たしたシナーのフォトセッション

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【画像】五輪欠場を表明したシナーのSNS