いよいよ大詰めを迎えているテニス四大大会「全豪オープン」は大会12日目の現地1月23日に女子シングルス準決勝を実施。第19シードのマディソン・キーズ(アメリカ/世界ランキング14位)が、第2シードで元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)を5-7、6-1、7-6(8)の逆転で下し、同大会初の決勝進出を決めた。
前哨戦の「アデレード国際」(ハード/WTA500)でツアー9勝目を挙げた29歳のキーズは、勢いそのままに全豪オープンでも快進撃。3回戦で同胞のダニエル・コリンズ(アメリカ/同11位)を破ると、4回戦では23年全豪の準優勝者で第6シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/同7位)に勝利。準々決勝では第28シードで元世界3位のエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/現27位)に3-6、6-3、6-4の逆転勝ちを収め、23歳にして四大大会5勝を挙げているシフィオンテクとの準決勝へ駒を進めていた。
キーズとシフィオンテクが顔を合わせるのは今回が6度目。過去の対戦成績ではキーズが1勝4敗と負け越しており、4度ともストレートで敗れていた。今回もブレークの取り合いの末にキーズが第1セットを落として追いかける展開となる。
しかし第2セットは一転、キーズの持ち味である攻撃的なテニスが冴えわたり、シフィオンテクの度重なるミスにも乗じて第1ゲームから一気に5ゲームを連取。サービング・フォー・ザ・セットとなった第6ゲームで1つブレークを返されるも直後の第7ゲームで再び相手のサービスを破ってセットオールに持ち込んだ。
運命のファイナルセットは互いに再三のピンチを凌ぐ緊迫の攻防が繰り広げられるもキーズが終盤の第11ゲームで0-40と3本のブレークポイントを与え、最後は消極的なドロップショットで痛恨のサービスダウン。シフィオンテクのサービング・フォー・ザマッチとなった第12ゲームでマッチポイントを握られ、絶体絶命の状況に立たされた。
それでもキーズは諦めなかった。強力なリターンで窮地を脱し、シフィオンテクのダブルフォールトで起死回生のブレークバックに成功。そのまま突入した10ポイントマッチタイブレークではポイントを先行されながらもキーズが粘りを見せて逆転し、9-8で迎えたマッチポイントでサービスのフリーポイントを決めて2時間38分の熱戦に終止符を打った。
キーズが四大大会決勝に進出するのは準優勝した17年9月の全米オープン以来実に約7年4カ月ぶり。前哨戦からのマッチ連勝記録を11に伸ばした29歳はオンコートインタビューで激闘をこう振り返った。
「波乱に富んだ展開だった。お互いにブレークのチャンスが何度もあって、それを逃す状況が続いた。意識が遠のく感じもあって、ただただ走り回っていたような感覚だった。とにかく必死に戦い続けた」
勝ったキーズは悲願の四大大会初優勝を懸け、現地25日夜に予定されている決勝で全豪3連覇が懸かる第1シードの世界女王、アリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)と対戦する。最後も非常に厳しい戦いとなりそうだが、キーズの奮闘を期待したい。
文●中村光佑
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キーズとシフィオンテクが顔を合わせるのは今回が6度目。過去の対戦成績ではキーズが1勝4敗と負け越しており、4度ともストレートで敗れていた。今回もブレークの取り合いの末にキーズが第1セットを落として追いかける展開となる。
しかし第2セットは一転、キーズの持ち味である攻撃的なテニスが冴えわたり、シフィオンテクの度重なるミスにも乗じて第1ゲームから一気に5ゲームを連取。サービング・フォー・ザ・セットとなった第6ゲームで1つブレークを返されるも直後の第7ゲームで再び相手のサービスを破ってセットオールに持ち込んだ。
運命のファイナルセットは互いに再三のピンチを凌ぐ緊迫の攻防が繰り広げられるもキーズが終盤の第11ゲームで0-40と3本のブレークポイントを与え、最後は消極的なドロップショットで痛恨のサービスダウン。シフィオンテクのサービング・フォー・ザマッチとなった第12ゲームでマッチポイントを握られ、絶体絶命の状況に立たされた。
それでもキーズは諦めなかった。強力なリターンで窮地を脱し、シフィオンテクのダブルフォールトで起死回生のブレークバックに成功。そのまま突入した10ポイントマッチタイブレークではポイントを先行されながらもキーズが粘りを見せて逆転し、9-8で迎えたマッチポイントでサービスのフリーポイントを決めて2時間38分の熱戦に終止符を打った。
キーズが四大大会決勝に進出するのは準優勝した17年9月の全米オープン以来実に約7年4カ月ぶり。前哨戦からのマッチ連勝記録を11に伸ばした29歳はオンコートインタビューで激闘をこう振り返った。
「波乱に富んだ展開だった。お互いにブレークのチャンスが何度もあって、それを逃す状況が続いた。意識が遠のく感じもあって、ただただ走り回っていたような感覚だった。とにかく必死に戦い続けた」
勝ったキーズは悲願の四大大会初優勝を懸け、現地25日夜に予定されている決勝で全豪3連覇が懸かる第1シードの世界女王、アリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)と対戦する。最後も非常に厳しい戦いとなりそうだが、キーズの奮闘を期待したい。
文●中村光佑
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