現在行なわれている男子テニスツアーのマスターズ1000大会「ムチュア・マドリード・オープン」(4月23日~5月4日/スペイン・マドリード/クレーコート)は現地24日に大会2日目を迎え、シングルス1回戦に元世界ランク4位の錦織圭(現64位)が登場。ノーシードのアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/同83位)を6-4、3-6、6-3で下し、2回戦へ駒を進めた。
35歳の錦織はクレーシーズン初戦となった先の「フェイズ・サロフィム・全米男子クレーコート選手権」(3月31日~4月6日/アメリカ・ヒューストン/ATP250)で初戦を突破したものの、2回戦で背中上部の負傷により途中棄権。本戦ワイルドカード(主催者推薦)で出場予定だった先週の「バルセロナ・オープン」(4月14日~20日/スペイン・バルセロナ)は欠場していた。
錦織にとってマドリード・オープンは2014年に四大大会に次ぐマスターズで初の決勝進出を果たした大会。しかし赤土の王者ラファエル・ナダル(スペイン/元1位)との決勝では負傷による途中棄権を余儀なくされ、無念の準優勝となった。ちなみに錦織が同大会に出場するのは21年以来4年ぶり10度目となる。
錦織が1回戦で対峙したのは23年8月にキャリア初のトップ50入り(48位)を果たした29歳のブキッチ。両者がツアーで顔を合わせるのは今回が初めてだ。
試合は錦織が立ち上がりから得意のバックハンドと鋭いリターンを軸としたアグレッシブなテニスで順調にポイントを重ね、第1ゲームでいきなりブレークに成功。第4ゲームでブレークバックを許すも、4-4で迎えた第9ゲームで再びブキッチのサービスを破り、次のゲームをキープして第1セットを先取した。
しかし第2セットは錦織のストロークの精度が落ち、ラリー戦でミスが多発。第4ゲームで先にブレークを許し、流れを引き戻せずにセットオールに持ち込まれてしまう。
それでもファイナルセットでは錦織が持ち前の勝負強さを発揮。第3ゲームから3ゲームを連取すると、サービスゲームでは相手にブレークポイントを与えず、およそ2時間の熱戦をものにした。
この結果錦織は、アジア人男子選手としては1968年のオープン化以降初、ならびに現役選手では史上8人目の快挙となるマッチ通算450勝を達成。オンコートインタビューでは「その記録は全然知らなかったし、その中で覚えているのは10勝くらいしかない」と錦織らしい“天然発言”も飛び出したが、最後にはプロ18年目で打ち立てた節目の記録を控えめに喜びつつ、さらなる野望も明かした。
「僕としてはただ一試合ずつ集中して戦っているだけ。もう18年くらいプレーしているけど、450勝という数字は多いなとは思う。できれば500勝までいきたい」
現地26日に予定されている2回戦では第29シードで元世界10位のデニス・シャポバロフ(カナダ/現30位)と対戦する錦織。次戦も奮闘を期待したい。
文●中村光佑
【動画】錦織が通算450勝目を達成した「マドリード・オープン」1回戦ロングハイライト
【関連記事】錦織圭がATPサイトのインタビューに登場!「忍耐が大事」「今はただプレーを楽しんでいる」と復活ロードを語る<SMASH>
【関連記事】錦織圭、全米男子クレーコート選手権の2回戦途中棄権は「背中上部の負傷」が原因と判明!<SMASH>
35歳の錦織はクレーシーズン初戦となった先の「フェイズ・サロフィム・全米男子クレーコート選手権」(3月31日~4月6日/アメリカ・ヒューストン/ATP250)で初戦を突破したものの、2回戦で背中上部の負傷により途中棄権。本戦ワイルドカード(主催者推薦)で出場予定だった先週の「バルセロナ・オープン」(4月14日~20日/スペイン・バルセロナ)は欠場していた。
錦織にとってマドリード・オープンは2014年に四大大会に次ぐマスターズで初の決勝進出を果たした大会。しかし赤土の王者ラファエル・ナダル(スペイン/元1位)との決勝では負傷による途中棄権を余儀なくされ、無念の準優勝となった。ちなみに錦織が同大会に出場するのは21年以来4年ぶり10度目となる。
錦織が1回戦で対峙したのは23年8月にキャリア初のトップ50入り(48位)を果たした29歳のブキッチ。両者がツアーで顔を合わせるのは今回が初めてだ。
試合は錦織が立ち上がりから得意のバックハンドと鋭いリターンを軸としたアグレッシブなテニスで順調にポイントを重ね、第1ゲームでいきなりブレークに成功。第4ゲームでブレークバックを許すも、4-4で迎えた第9ゲームで再びブキッチのサービスを破り、次のゲームをキープして第1セットを先取した。
しかし第2セットは錦織のストロークの精度が落ち、ラリー戦でミスが多発。第4ゲームで先にブレークを許し、流れを引き戻せずにセットオールに持ち込まれてしまう。
それでもファイナルセットでは錦織が持ち前の勝負強さを発揮。第3ゲームから3ゲームを連取すると、サービスゲームでは相手にブレークポイントを与えず、およそ2時間の熱戦をものにした。
この結果錦織は、アジア人男子選手としては1968年のオープン化以降初、ならびに現役選手では史上8人目の快挙となるマッチ通算450勝を達成。オンコートインタビューでは「その記録は全然知らなかったし、その中で覚えているのは10勝くらいしかない」と錦織らしい“天然発言”も飛び出したが、最後にはプロ18年目で打ち立てた節目の記録を控えめに喜びつつ、さらなる野望も明かした。
「僕としてはただ一試合ずつ集中して戦っているだけ。もう18年くらいプレーしているけど、450勝という数字は多いなとは思う。できれば500勝までいきたい」
現地26日に予定されている2回戦では第29シードで元世界10位のデニス・シャポバロフ(カナダ/現30位)と対戦する錦織。次戦も奮闘を期待したい。
文●中村光佑
【動画】錦織が通算450勝目を達成した「マドリード・オープン」1回戦ロングハイライト
【関連記事】錦織圭がATPサイトのインタビューに登場!「忍耐が大事」「今はただプレーを楽しんでいる」と復活ロードを語る<SMASH>
【関連記事】錦織圭、全米男子クレーコート選手権の2回戦途中棄権は「背中上部の負傷」が原因と判明!<SMASH>