莫大な収益を上げるスポーツイベントの一つがテニスの四大大会である。例えば「全仏オープン」(フランス・パリ)の場合、2024年大会の推定収益は3億3800万ユーロ(約547億円)にも及ぶ。だが、出場選手に与えられる賞金総額は5347万8000ユーロ(約87億円)と全体のおよそ16%にとどまっている。
こうした現状を踏まえトップ選手からは「報酬の引き上げ」を求める声が上がっている。仏紙『レキップ』によれば、男女ツアーのトップ選手約20人が連名で四大大会における賞金の割合の引き上げを求める書簡を各主催者に送ったとしている。
また英メディア『BBC』は23日、「ウインブルドンが英国テニス界に記録的な収益をもたらした」という記事を公開。それによるとローンテニス協会(LTA=英国テニス協会)は昨年、ウインブルドン選手権を主催するオールイングランド・ローンテニス&クロケットクラブ(AELTC)が毎年利益の90%を統括団体に寄付できるという合意に基づき、4985万3000ポンド(約95億円)を受け取った。
そして2024年大会後のAELTCの財務諸表によると、利益は5433万2000ポンド(103億円)と増加し、売上高は実に4億650万7000ポンド(約772億円)に達したという。
2024年のウインブルドンの賞金総額は、前年よりも11.9%増となる過去最高の5000万ポンド(約95億円)となったが、それでも全体の売り上げの12.3%に過ぎない。
男子元世界ランキング2位のキャスパー・ルード(ノルウェー/現15位)は「多くの人は四大大会の収益分配についてはほとんど知らないと思うが、実際に選手が受け取る金額は大会が生み出す収益の平均15%程度に過ぎず、不公平と言わざるを得ないだろう」と語る。
また女子世界1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)も「賞金の配分を増やすべきという声には私も賛成する。大会に出場する全ての選手が大会を盛り上げるためのショーを作り上げているのだから、より多くの報酬を受け取るのは当然だと思う」と不満を漏らす。
四大大会に限れば、賞金総額は過去10年間で倍増している。とはいえ同様に増加している大会全体の収益を考えた場合、賞金総額の比率はごくわずか。他の国際大会と比べた場合、四大大会の収益は別格ともいえるが、だからこそそれに相応しい報酬を用意してもいいのかもしれない。果たして状況は改善されるのか。
構成●スマッシュ編集部
【動画】2024年ウインブルドン王者アルカラスが魅せたベストショット集
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【関連記事】西岡良仁がATPのペナルティを受け「バカみたいやないか流石に」「ルールとして終わってるわ」と猛烈批判<SMASH>
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また英メディア『BBC』は23日、「ウインブルドンが英国テニス界に記録的な収益をもたらした」という記事を公開。それによるとローンテニス協会(LTA=英国テニス協会)は昨年、ウインブルドン選手権を主催するオールイングランド・ローンテニス&クロケットクラブ(AELTC)が毎年利益の90%を統括団体に寄付できるという合意に基づき、4985万3000ポンド(約95億円)を受け取った。
そして2024年大会後のAELTCの財務諸表によると、利益は5433万2000ポンド(103億円)と増加し、売上高は実に4億650万7000ポンド(約772億円)に達したという。
2024年のウインブルドンの賞金総額は、前年よりも11.9%増となる過去最高の5000万ポンド(約95億円)となったが、それでも全体の売り上げの12.3%に過ぎない。
男子元世界ランキング2位のキャスパー・ルード(ノルウェー/現15位)は「多くの人は四大大会の収益分配についてはほとんど知らないと思うが、実際に選手が受け取る金額は大会が生み出す収益の平均15%程度に過ぎず、不公平と言わざるを得ないだろう」と語る。
また女子世界1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)も「賞金の配分を増やすべきという声には私も賛成する。大会に出場する全ての選手が大会を盛り上げるためのショーを作り上げているのだから、より多くの報酬を受け取るのは当然だと思う」と不満を漏らす。
四大大会に限れば、賞金総額は過去10年間で倍増している。とはいえ同様に増加している大会全体の収益を考えた場合、賞金総額の比率はごくわずか。他の国際大会と比べた場合、四大大会の収益は別格ともいえるが、だからこそそれに相応しい報酬を用意してもいいのかもしれない。果たして状況は改善されるのか。
構成●スマッシュ編集部
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