今年９月にアメリカ・サンフランシスコで開催される男子テニス団体戦「レーバーカップ」に向け、チーム・ワールドの一員に選ばれたジョアオ・フォンセカ（ブラジル／世界ランキング57位）。初選出となる18歳の新鋭に、アンドレ・アガシ監督も大きな期待を寄せている。米メディア『Tennis Channel』に出演したレジェンドは次のように語った。

「数カ月前に彼を見て以来、ずっと気になっていた。彼のプレーは圧巻だよ。両サイドから強打できるし、コート上の機動力、試合中の運動能力も素晴らしい。彼は大柄で、体格はシナーに少し似ている。初めて会った時は本当に信じられなかったよ。バランスを崩すことなく、あれだけのパワーを生み出せる選手は稀だ。それはもっと若い頃のアルカラスにも通じるものがあるね」

　チーム・ワールドでは、27歳のテイラー・フリッツ（同７位）と28歳のトミー・ポール（同８位）、そして22歳のベン・シェルトン（同12位）というアメリカ勢３人と組むことになる。フォンセカはまだトップ50圏外のティーンエイジャーだが、アガシはまったく心配していないようだ。

「彼が成功するのが待ち遠しい。肩にかかるプレッシャーや周囲の期待をうまく扱ってほしい。私は彼を信じているし、真のプロフェッショナルだと思っている。実年齢よりずっと成熟しているように見える」
  　2006年にリオで生まれたフォンセカは、４歳でテニスを始めた。2023年に全米オープンジュニアで優勝し、ブラジル人として初めてジュニア世界１位に到達。同年、「リオ・オープン」でツアーデビューすると、予定していた大学テニスではなくプロ転向を選んだ。

　その後は、20歳以下のシーズン最終戦「Next Gen ATPファイナルズ」で優勝、今年の「全豪オープン」で四大大会本戦デビュー、さらにATP250の「アルゼンチン・オープン」で初タイトルと、その決断が正しかったことを、実績で示してきた。

　フォンセカは、サンフランシスコでも熱狂を巻き起こすことはできるだろうか。18歳は全く気負うことなく、９月を楽しみにしているようだ。

「ブラジルのファンが来てくれることを願っています。私が行くところはどこでもブラジル人が観戦に来てくれます。もし彼らがそこにいたら、きっと大きな声になるでしょう。トロフィー獲得に貢献できるよう、全力を尽くします」と語る。

構成●スマッシュ編集部

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