8月下旬に開幕するテニス四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)の混合ダブルスが、今年から新方式で開催される。
主催者の全米テニス協会(USTA)は現地6月17日、エントリー済みの16組を発表。グランドスラム優勝経験者10人を含む豪華な顔ぶれが話題を呼んでいる。なお、エントリーは7月28日に締め切られ、16組のうち8組はシングルスの総合ランキングで決定、残り8組は主催者推薦(ワイルドカード)で選出される。
リストに名を連ねるのは、カルロス・アルカラス(スペイン)/エマ・ラドゥカヌ(イギリス)の“全米王者ペア”を筆頭に、ヤニック・シナー(イタリア)/エマ・ナバーロ(アメリカ)、キャスパー・ルード(ノルウェー)/イガ・シフィオンテク(ポーランド)、ノバク・ジョコビッチ/オルガ・ダニロビッチ(共にセルビア)、さらにはニック・キリオス(オーストラリア)/大坂なおみらトップ選手がずらり。男女シングルスのトップ10から各9人が名を連ねる夢のラインナップだ。
とりわけ注目は、アルカラスとラドゥカヌだ。共演はアルカラス自身の“逆指名”によって実現した。
「大会側から混合ダブルスの話をもらって、すごくワクワクしたよ。絶対に面白くなると思った。僕はエマのことをずっと前から知っていて、本当にいい関係を築けている。大会から混合ダブルスの話を聞いた時、エマよりいい相手はいないって思った。だからエマに『一緒にダブルスをやってくれない?』って頼んだんだ。これは僕からの特別なリクエストだった」
そして、チーム内での立ち位置についてはこう一言。
「彼女がボスになるだろうね」
改革を進めたUSTAのルー・シェアCEOも手応えを語っている。
「全米オープンは常にファンの皆さんにとってより親しみやすく、よりエンターテインメント性の高い形でテニスを届けるために、革新的な方法を模索してきました。今回の混合ダブルスがまさにその目的を果たしてくれると信じています。男女トップ選手たちが並んで戦う、スピード感があり、非常に競争力の高いフォーマットです。このイベントをスケジュール上で“主役”となるタイミングに移すことができたのは非常に重要でしたし、放送パートナーが全面的に協力してくれたことで、これまで以上に多くのファンが、この素晴らしい大会を楽しめるようになるでしょう」
だが一方で、不満の声もある。2024年にウインブルドンと全豪オープンで混合ダブルスを制したヤン・ジエリンスキ(ポーランド)は、自身が招待されなかったことに対し、X(旧ツイッター)で皮肉を込めてこう投稿した。
「1年で混合ダブルスのグランドスラムを2つ制しても、全米オープンの“エキジビション”イベントに招待されるには十分じゃないらしい。競争する機会を奪ってくれて、そして皆に平等にしてくれてありがとう」
この新方式が果たしてどのような評価を得るのか、注目が集まる。試合はシングルス本戦開幕の前週となる、8月19日(火)と20日(水)に実施される。
構成●スマッシュ編集部
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主催者の全米テニス協会(USTA)は現地6月17日、エントリー済みの16組を発表。グランドスラム優勝経験者10人を含む豪華な顔ぶれが話題を呼んでいる。なお、エントリーは7月28日に締め切られ、16組のうち8組はシングルスの総合ランキングで決定、残り8組は主催者推薦(ワイルドカード)で選出される。
リストに名を連ねるのは、カルロス・アルカラス(スペイン)/エマ・ラドゥカヌ(イギリス)の“全米王者ペア”を筆頭に、ヤニック・シナー(イタリア)/エマ・ナバーロ(アメリカ)、キャスパー・ルード(ノルウェー)/イガ・シフィオンテク(ポーランド)、ノバク・ジョコビッチ/オルガ・ダニロビッチ(共にセルビア)、さらにはニック・キリオス(オーストラリア)/大坂なおみらトップ選手がずらり。男女シングルスのトップ10から各9人が名を連ねる夢のラインナップだ。
とりわけ注目は、アルカラスとラドゥカヌだ。共演はアルカラス自身の“逆指名”によって実現した。
「大会側から混合ダブルスの話をもらって、すごくワクワクしたよ。絶対に面白くなると思った。僕はエマのことをずっと前から知っていて、本当にいい関係を築けている。大会から混合ダブルスの話を聞いた時、エマよりいい相手はいないって思った。だからエマに『一緒にダブルスをやってくれない?』って頼んだんだ。これは僕からの特別なリクエストだった」
そして、チーム内での立ち位置についてはこう一言。
「彼女がボスになるだろうね」
改革を進めたUSTAのルー・シェアCEOも手応えを語っている。
「全米オープンは常にファンの皆さんにとってより親しみやすく、よりエンターテインメント性の高い形でテニスを届けるために、革新的な方法を模索してきました。今回の混合ダブルスがまさにその目的を果たしてくれると信じています。男女トップ選手たちが並んで戦う、スピード感があり、非常に競争力の高いフォーマットです。このイベントをスケジュール上で“主役”となるタイミングに移すことができたのは非常に重要でしたし、放送パートナーが全面的に協力してくれたことで、これまで以上に多くのファンが、この素晴らしい大会を楽しめるようになるでしょう」
だが一方で、不満の声もある。2024年にウインブルドンと全豪オープンで混合ダブルスを制したヤン・ジエリンスキ(ポーランド)は、自身が招待されなかったことに対し、X(旧ツイッター)で皮肉を込めてこう投稿した。
「1年で混合ダブルスのグランドスラムを2つ制しても、全米オープンの“エキジビション”イベントに招待されるには十分じゃないらしい。競争する機会を奪ってくれて、そして皆に平等にしてくれてありがとう」
この新方式が果たしてどのような評価を得るのか、注目が集まる。試合はシングルス本戦開幕の前週となる、8月19日(火)と20日(水)に実施される。
構成●スマッシュ編集部
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