女子テニスツアーのWTA500シリーズ「バート・ホンブルク・オープン」（６月22日～28日／ドイツ・バート・ホンブルク／グラスコート）は現地24日に大会３日目を迎え、シングルス２回戦に元世界ランキング１位の大坂なおみ（現56位）が登場。第５シードのエマ・ナバーロ（アメリカ／同10位）と対戦したが、4-6、4-6で敗れ、ベスト８進出を逃した。

　27歳の大坂は今大会に本戦ワイルドカード（主催者推薦）で参戦。現地23日の１回戦では予選勝者で世界39位のオルガ・ダニロビッチ（セルビア）を7-6(6)、7-6(4)で下し、芝シーズン初勝利を挙げていた。

　大坂の２回戦の相手は今年３月の「メリダ・オープン・アクロン」（メキシコ・メリダ／ハード／WTA500）でツアー２勝目を飾った24歳のナバーロ。両者は昨年のウインブルドン（四大大会）２回戦で１度だけ対戦しているが、この時は大坂が4-6、1-6で完敗していた。

　約１年ぶりの再戦となった今回も大坂がナバーロの深いショットに苦戦し、第５ゲームで先にブレークを許してしまう。直後の第６ゲームでは相手を左右に揺さぶる攻撃でブレークバックを果たすも、第９ゲームでは再び大坂のミスが重なり２度目のサービスダウン。次のゲームをキープされて4-6で第１セットを落とした。
  　続く第２セット、大坂は第４ゲームで0-40と３本のブレークポイントを握ったものの最大のチャンスを生かせず。以降はキープ合戦となったが、4-4で迎えた第９ゲームで大坂が痛恨のブレークを許し、このセットも4-6で失って１時間27分で力尽きた。

　勝ったナバーロは大坂のパフォーマンスを称えつつ、次のように喜びを語っている。「今日は自分でもいいプレーができたと思う。なおみのプレーも素晴らしくて、非常にタフな試合だった。まだ改善すべき点もあるから、次戦に向けてさらに良くしていきたい」

　この試合では計９本のサービスエースを放つなど随所に持ち味を発揮した大坂だったが、一方でアンフォーストエラー（自滅的ミス）が42本と非常に多く、それが敗因につながった。間もなく開幕する「ウインブルドン」（６月30日～７月13日／イギリス・ロンドン）に向けて不安材料が残る結果となってしまったが、残された時間で課題に向き合い、気持ちを切り替えて本番に臨んでほしい。

文●中村光佑

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