テニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)は、大会最終日の現地7月13日に車いすテニスの男子シングルス決勝を実施。第1シードで世界ランキング1位の小田凱人が第2シードで同2位のアルフィー・ヒューエット(イギリス/同2位)との頂上決戦を3-6、7-5、6-2の逆転で制し、同大会2年ぶり2度目の優勝並びに四大大会6勝目を飾った。
両者は今回が21度目の顔合わせで、過去の対戦成績は小田から11勝9敗。直近の対戦である先月の全仏オープン(四大大会/フランス・パリ/クレー)決勝では小田が6-4、7-6(6)で勝利している。
約1カ月ぶりの再戦が実現した今回は、小田がヒューエットとの激しい攻防の末に金メダルを獲得した昨年9月のパリパラリンピック決勝を想起させる展開となった。
第4ゲームまでは互いに譲らずブレーク合戦。続く第5ゲームでは小田が両者を通じて初のサービスキープを果たすも、地元ファンの大声援に後押しされたヒューエットの鋭いリターンや多彩なプレーに苦戦して第6ゲームから4ゲームを連取され、第1セットを落とした。
それでも19歳の心は折れなかった。第2セットも3度ものサービスダウンを喫した小田だったが、リターンゲームではヒューエットのサービスを4度ブレークし、接戦の末にセットオールに持ち込む。これで勢いに乗った小田は勝負のファイナルセットで第2ゲームから立て続けに5ゲームを奪い、サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第8ゲームで4度目のマッチポイントをものにして再び聖地の頂点に立った。
この結果小田は2023年に続く自身2度目の全仏オープン、ウインブルドン連続優勝を達成。これは車いすテニスの男子シングルスでは史上初の快挙だ。試合後に小田はITF(国際テニス連盟)公式サイトを通じ、「今はただただ疲れていますが、これまでで最高の試合ができました」と心からの喜びを表現した。
そして最後には全四大大会とパラリンピックを制覇する“生涯ゴールデンスラム”の偉業達成が懸かる今夏開催の「全米オープン」(四大大会/8月24日~9月7日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)を見据え、次のように語った。
「もうすでに全米オープンが楽しみです。というのも今年はシーズンが始まった時から全米を見据えていて、そこでの初優勝を目標に掲げていますし、今は全てを全米に注いでいます。一つひとつの瞬間を楽しみながら、自分のテニスをすることを心掛けていますが、今は確実に全米が最優先事項です」
夏のニューヨークで、車いすテニスの新たな歴史を刻めるか。19歳の挑戦は続く。
文●中村光佑
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第4ゲームまでは互いに譲らずブレーク合戦。続く第5ゲームでは小田が両者を通じて初のサービスキープを果たすも、地元ファンの大声援に後押しされたヒューエットの鋭いリターンや多彩なプレーに苦戦して第6ゲームから4ゲームを連取され、第1セットを落とした。
それでも19歳の心は折れなかった。第2セットも3度ものサービスダウンを喫した小田だったが、リターンゲームではヒューエットのサービスを4度ブレークし、接戦の末にセットオールに持ち込む。これで勢いに乗った小田は勝負のファイナルセットで第2ゲームから立て続けに5ゲームを奪い、サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第8ゲームで4度目のマッチポイントをものにして再び聖地の頂点に立った。
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