女子テニスツアーのWTA250シリーズ「MSCハンブルク女子オープン」(7月14日~20日/ドイツ・ハンブルク/クレーコート)は大会最終日の現地20日にシングルス決勝を実施。第5シードで世界ランキング63位のロイス・ボワソン(フランス)が第7シードで同77位のアンナ・ボンダール(ハンガリー)を7-5、6-3で下し、うれしいツアー初優勝を飾った。
22歳のボワソンがその名を世界に轟かせたのは、世界361位で参戦した今年6月の四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)でのこと。ワイルドカード(主催者推薦)で四大大会本戦初出場を果たすと、当時世界3位だったジェシカ・ペグラ(アメリカ/現4位)や18歳の期待の新星ミラ・アンドレーワ(ロシア/現5位)らトップ選手を立て続けに破ってベスト4へ進出し、母国開催の大舞台で旋風を巻き起こした。
先日行なわれた四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン/芝コート)は予選1回戦で敗退したボワソン。今週は再び得意のクレーに舞台を移し、持ち味を存分に発揮した。1回戦でユリア・グラバー(オーストリア/同138位)、2回戦でタマラ・コルパッチ(ドイツ/同163位)を下すと、準々決勝では元世界46位のヴィクトリア・トモワ(ブルガリア/現105位)、準決勝では元21位のダヤナ・ヤストレムスカ(ウクライナ/現39位)に勝利し、キャリア初のツアー決勝へ駒を進めていた。
迎えた決勝では、WTA125(下部大会)として開催された昨年の「MSCハンブルク女子オープン」で単複2冠を達成した28歳のボンダールと対戦。試合はボワソンが3度のサービスダウンを喫す苦しい展開となり、途中1つブレークを返すも2-5とリードを奪われる。
それでもここからボワソンが驚異の巻き返しを見せる。2度にわたりボンダールのサービング・フォー・ザ・セットをブレークして5-5に追いつくと、次のサービスゲームでは3度のブレークポイントをセーブして6-5に。最後は再びブレークを奪い、第8ゲームから5ゲームを連取したボワソンが第1セットを逆転で奪取した。
第2セットも第3ゲームで先にサービスダウンを喫したボワソンだったが、リターンゲームでは粘り強いプレーで2度のブレークを獲得。またしても劣勢を跳ね除け、1時間50分の熱戦をものにした。
試合後にボワソンはWTA(女子テニス協会)公式サイトを通じ、心からの喜びを語るとともに今後のさらなる活躍を誓った。「大会で優勝するのは本当に難しいことだから、それを成し遂げられてとてもうれしいし、ただただ幸せ。この調子が続くことを願っている」
この結果大会後に更新される世界ランキングではキャリアハイの44位に浮上することが確定したボワソン。この勢いのままさらに実績を積み重ねていけるか、期待は高まるばかりだ。
文●中村光佑
【動画】ボワソンVSボンダールの「MSCハンブルク女子オープン」決勝ハイライト
【画像】ボワソンはじめ、2025全仏オープンを戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
【関連記事】5人のNo.1を指導した名伯楽が全米優勝候補に18歳アンドレーワを本命視!「3カ月でさらなるレベルへ飛躍する」<SMASH>
22歳のボワソンがその名を世界に轟かせたのは、世界361位で参戦した今年6月の四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)でのこと。ワイルドカード(主催者推薦)で四大大会本戦初出場を果たすと、当時世界3位だったジェシカ・ペグラ(アメリカ/現4位)や18歳の期待の新星ミラ・アンドレーワ(ロシア/現5位)らトップ選手を立て続けに破ってベスト4へ進出し、母国開催の大舞台で旋風を巻き起こした。
先日行なわれた四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン/芝コート)は予選1回戦で敗退したボワソン。今週は再び得意のクレーに舞台を移し、持ち味を存分に発揮した。1回戦でユリア・グラバー(オーストリア/同138位)、2回戦でタマラ・コルパッチ(ドイツ/同163位)を下すと、準々決勝では元世界46位のヴィクトリア・トモワ(ブルガリア/現105位)、準決勝では元21位のダヤナ・ヤストレムスカ(ウクライナ/現39位)に勝利し、キャリア初のツアー決勝へ駒を進めていた。
迎えた決勝では、WTA125(下部大会)として開催された昨年の「MSCハンブルク女子オープン」で単複2冠を達成した28歳のボンダールと対戦。試合はボワソンが3度のサービスダウンを喫す苦しい展開となり、途中1つブレークを返すも2-5とリードを奪われる。
それでもここからボワソンが驚異の巻き返しを見せる。2度にわたりボンダールのサービング・フォー・ザ・セットをブレークして5-5に追いつくと、次のサービスゲームでは3度のブレークポイントをセーブして6-5に。最後は再びブレークを奪い、第8ゲームから5ゲームを連取したボワソンが第1セットを逆転で奪取した。
第2セットも第3ゲームで先にサービスダウンを喫したボワソンだったが、リターンゲームでは粘り強いプレーで2度のブレークを獲得。またしても劣勢を跳ね除け、1時間50分の熱戦をものにした。
試合後にボワソンはWTA(女子テニス協会)公式サイトを通じ、心からの喜びを語るとともに今後のさらなる活躍を誓った。「大会で優勝するのは本当に難しいことだから、それを成し遂げられてとてもうれしいし、ただただ幸せ。この調子が続くことを願っている」
この結果大会後に更新される世界ランキングではキャリアハイの44位に浮上することが確定したボワソン。この勢いのままさらに実績を積み重ねていけるか、期待は高まるばかりだ。
文●中村光佑
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