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海外テニス

「落ち着こう」と言い聞かせた我慢の勝利! 大坂なおみがムチョバとの再戦を制し全米4強入り <SMASH>

内田暁

2025.09.04

左足に不安を抱えるムチョバ(左)の猛攻を受けながらも、大坂(右)は鍛えたフィジカルで跳ね返し、最後は16本のラリーを制した。(C)Getty Images

左足に不安を抱えるムチョバ(左)の猛攻を受けながらも、大坂(右)は鍛えたフィジカルで跳ね返し、最後は16本のラリーを制した。(C)Getty Images

 一方のムチョバにしても、攻撃的にいかざるをえない事情があった。4回戦では3時間近くの熱戦を演じ、メディカルタイムアウトを取る場面も。大坂戦に向かう時、「歩くのもやっと」と冗談めかして笑ったが、フィジカルに不安を抱えていたのは間違いない。

「いつも以上に攻撃的にいった。特にリターンから攻めてラリーを短くし、走らなくてすむようにした」

 それが、ムチョバ側の狙いであった。

 両者、異なる状況下で各々の策を遂行するなか、重要な局面で無理をせざるをえなくなったのは、ムチョバの方だったろう。並走状態から第10ゲームをブレークした大坂が、第1セットを奪取。やや攻め急いだムチョバのミスが重なったが、それは大坂の守備力が引き出した側面もあるだろう。
 
 ムチョバがメディカルタイムアウトを取り、左太ももにテーピングを巻いた状態で始まった第2セット。11シードの運動量は落ちたが、その分、戦略の幅を広げてくる。ドロップショット等も用い、大坂を前後に振るムチョバ。

 それでも、「どんなドロップショットにも追いつける」と自信を抱くまでに鍛えた走力が、幾度も大坂を救った。第5ゲームではドロップショットを打ち返し、パッシングショットでウイナーを奪う。互いにブレークを奪い合う一進一退の攻防ながら、徐々に趨勢は大坂に傾き始めた。

 試合開始から、1時間49分――。マッチポイントの激しい打ち合いで、交わしたラリーは16回。まさに大坂の、「我慢」の勝利だった。

現地取材・文●内田暁

【動画】大坂なおみVSムチョバの「全米オープン」準々決勝ハイライト

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