10代前半のエムボコは、米国のIMGアカデミーを拠点としていた。だが2020年の新型コロナウイルス感染拡大を機に、母国カナダへと戻る。そこでテニス・カナダ(協会)のサポートを得、元世界3位のナタリー・トージア(フランス/58歳)の指導も受けられたことが、一つの転機となった。
「ナタリーはテニス・カナダのパートタイムコーチとしてのキャリアが長く、ビアンカや他のジュニア選手たちの遠征にも良く同行していました。だから今年、再びナタリーがコーチとして私に付いてくれた時には、とても安心して心地よく感じたんです。
大会中でも、心穏やかでいられる。選手にとっては、それこそが重要なんです。自分のことを信じてくれる人がそばにいてくれるだけで、良いプレーができる。彼女は私の良い面を、たくさん引き出してくれたと思います」
心から信頼できるコーチの下で、大躍進を果たした今年のエムボコ。そのハイライトは何といっても、地元カナダ開催のWTA1000大会「ナショナルバンク・オープン」(7月27日~8月7日)優勝。その決勝で大逆転勝利をつかみ取った相手は、大坂なおみだった。
「ナオミはツアーの中でも、最も強烈にボールを打つ選手として知られているし、実際に対戦した時には、そのことを実感しました。あの試合では、多くの局面で苦しんだことを覚えています。そしてその度に、『とにかく踏ん張れ!1球でも多くのボールを打ち返し、なんとか道をこじ開けよう』と自分に言い聞かせたことも覚えています。
ナオミはずっと良いプレーをしていましたが、一瞬、私に流れが傾いた。そして幸運なことに私は、その時間帯を継続し、最後まで到達することができたんです」
その優勝により、彼女のランキングは一気に85位から24位へと急上昇。ただその後は、4大会連続初戦敗退と、やや苦しい時期が続いている。その中で迎えたのが、今回の「東レPPOテニス2025」だ。
冒頭で触れた通り、有明コロシアムでの彼女は負け知らず。
恐れを知らず、縦横無尽にコートを駆けたあの時の感覚を、果たして彼女は取り戻せるか?
注目の一回戦は、10月21日の正午頃に開戦する。
取材・文●内田暁
【画像】「東レ パン パシフィック オープンテニス 2025」が開幕!有明を舞台に熱戦を繰り広げる選手たち/大会1日目
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大会中でも、心穏やかでいられる。選手にとっては、それこそが重要なんです。自分のことを信じてくれる人がそばにいてくれるだけで、良いプレーができる。彼女は私の良い面を、たくさん引き出してくれたと思います」
心から信頼できるコーチの下で、大躍進を果たした今年のエムボコ。そのハイライトは何といっても、地元カナダ開催のWTA1000大会「ナショナルバンク・オープン」(7月27日~8月7日)優勝。その決勝で大逆転勝利をつかみ取った相手は、大坂なおみだった。
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ナオミはずっと良いプレーをしていましたが、一瞬、私に流れが傾いた。そして幸運なことに私は、その時間帯を継続し、最後まで到達することができたんです」
その優勝により、彼女のランキングは一気に85位から24位へと急上昇。ただその後は、4大会連続初戦敗退と、やや苦しい時期が続いている。その中で迎えたのが、今回の「東レPPOテニス2025」だ。
冒頭で触れた通り、有明コロシアムでの彼女は負け知らず。
恐れを知らず、縦横無尽にコートを駆けたあの時の感覚を、果たして彼女は取り戻せるか?
注目の一回戦は、10月21日の正午頃に開戦する。
取材・文●内田暁
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