今季のクレーシーズンを早々に終えることは、大坂にとって大きな失意だったろう。3月の時点で全仏オープンへの思いを口にし、例年以上に早く欧州入りし赤土での練習を重ねて迎えたマドリード・オープン。足首に痛みが出たのは、その初戦中だった。
いつも以上に計画的に挑んだ欧州シリーズは、結果として不完全燃焼で終わる。
ただその事実を大坂は、「だからこそ人生は面白い」とポジティブに捕らえた。
「計画通りに、物事は進まない。そのことを受け止めて、立て直さなくてはいけない。今回してきたことに、何も後悔はない。多くの時間をヨーロッパで過ごすという、いつもと異なることをして、多くを学ぶことができた」
以前は、大きな大会に照準を絞ることで好成績を残してきたが、今やその選択が、自身を難しい地位に追いやっていることも自覚している。
ランキングの下降についても、以前は「困るのは私以上に、大会序盤で私と対戦する上位選手たち」と嘯いたが、今大会では、「初戦でイガ(・シフィオンテク)と当たる夢を見た」と言った。
「シードがついていないために、初戦で当たりたくない選手と対戦することになる。それが、自分がこれまで取ってきた行動の帰結であることは、理解している」
誠実な語り口で、彼女は自ら言葉をつむいだ。
厳しい現実を認め、その原因を理解し、全てを自分の責任として受け入れる。
その姿勢こそが、今大会で大坂が得た最大の収穫だろう。
現地取材・文●内田暁
【PHOTO】全仏オープン2021で活躍した女子選手たちの厳選PHOTOを一挙公開!
いつも以上に計画的に挑んだ欧州シリーズは、結果として不完全燃焼で終わる。
ただその事実を大坂は、「だからこそ人生は面白い」とポジティブに捕らえた。
「計画通りに、物事は進まない。そのことを受け止めて、立て直さなくてはいけない。今回してきたことに、何も後悔はない。多くの時間をヨーロッパで過ごすという、いつもと異なることをして、多くを学ぶことができた」
以前は、大きな大会に照準を絞ることで好成績を残してきたが、今やその選択が、自身を難しい地位に追いやっていることも自覚している。
ランキングの下降についても、以前は「困るのは私以上に、大会序盤で私と対戦する上位選手たち」と嘯いたが、今大会では、「初戦でイガ(・シフィオンテク)と当たる夢を見た」と言った。
「シードがついていないために、初戦で当たりたくない選手と対戦することになる。それが、自分がこれまで取ってきた行動の帰結であることは、理解している」
誠実な語り口で、彼女は自ら言葉をつむいだ。
厳しい現実を認め、その原因を理解し、全てを自分の責任として受け入れる。
その姿勢こそが、今大会で大坂が得た最大の収穫だろう。
現地取材・文●内田暁
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