専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

大坂なおみ、全仏オープンは不完全燃焼に終わるも「だからこそ人生は面白い」とポジティブ思考<SMASH>

内田暁

2022.05.25

今回のクレーシーズンに向けての取り組みに「何も後悔はない」と語る大坂には今後自身が取り組むべき課題も見えている。(C)Getty Images

今回のクレーシーズンに向けての取り組みに「何も後悔はない」と語る大坂には今後自身が取り組むべき課題も見えている。(C)Getty Images

 今季のクレーシーズンを早々に終えることは、大坂にとって大きな失意だったろう。3月の時点で全仏オープンへの思いを口にし、例年以上に早く欧州入りし赤土での練習を重ねて迎えたマドリード・オープン。足首に痛みが出たのは、その初戦中だった。

 いつも以上に計画的に挑んだ欧州シリーズは、結果として不完全燃焼で終わる。

 ただその事実を大坂は、「だからこそ人生は面白い」とポジティブに捕らえた。

「計画通りに、物事は進まない。そのことを受け止めて、立て直さなくてはいけない。今回してきたことに、何も後悔はない。多くの時間をヨーロッパで過ごすという、いつもと異なることをして、多くを学ぶことができた」
 
 以前は、大きな大会に照準を絞ることで好成績を残してきたが、今やその選択が、自身を難しい地位に追いやっていることも自覚している。

 ランキングの下降についても、以前は「困るのは私以上に、大会序盤で私と対戦する上位選手たち」と嘯いたが、今大会では、「初戦でイガ(・シフィオンテク)と当たる夢を見た」と言った。

「シードがついていないために、初戦で当たりたくない選手と対戦することになる。それが、自分がこれまで取ってきた行動の帰結であることは、理解している」

 誠実な語り口で、彼女は自ら言葉をつむいだ。

 厳しい現実を認め、その原因を理解し、全てを自分の責任として受け入れる。
 その姿勢こそが、今大会で大坂が得た最大の収穫だろう。
 
現地取材・文●内田暁

【PHOTO】全仏オープン2021で活躍した女子選手たちの厳選PHOTOを一挙公開!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号