西岡の言葉がいかに選手たちに響いたかは、彼らから向けられた質問に反映される。「フューチャーズやチャレンジャーと、ATPツアーで戦っている選手たちの違いは何か?」。その問いに西岡は、「集中力」だと即答する。
「上の選手になるほど、練習時間は短いが内容が濃い。下の選手ほど、時間は長いが漫然として成長がない」
練習の意義は何か? なんのために、どのような目的でボールを打つのか? 対戦相手を想定できているか? 自分が抱える課題と練習内容は合致しているか? そのような「正しい集中力のベクトル」こそが、成長の源泉だと説いた。
さらに選手からは、「アメリカの大学に進学してからプロになるのでは、遅いですか?」という、具体的で切実な問いも飛び出す。
それに対し西岡は、「そんなことは全然ない」と応じた。「キャメロン・ノーリーという選手は、ジュニアの時は強くなかったけれど、大学に行ってめっちゃ伸びた」
自身と同期の世界14位を引き合いに出した上で、西岡はこうも続ける。「アメリカの大学は、色んな国から色んなタイプの選手が集まる。成長する要素が、アメリカの大学には揃っている」
この質問をした前田透空(まえだ・とあ)は、相生学院高校の1年生。これまで「将来についてあやふや」で、「アメリカの大学に行った先輩の話も聞いていたが、それではプロになるには遅いかと思っていた」という。
ただ今回、「西岡さんの話を聞いて、それ(アメリカの大学進学)もありかと思えた」と言った。視界を覆うモヤが一つ晴れたことは、将来の見通しをクリアにする。未来が不鮮明なジュニアにとっては、それ事態が大きな意味を持つはずだ。
世界の最前線で戦う西岡の言葉は、8名の参戦選手各々の胸に深く響いただろう。その想いを、コート上でいかに表現できるか? 未来をつかむための戦いが火ぶたを切っている。
取材・文●内田暁
【PHOTO】西岡良仁主催「第2回Yoshi's CUP」熱戦を繰り広げるジュニアたちのスナップ集
「上の選手になるほど、練習時間は短いが内容が濃い。下の選手ほど、時間は長いが漫然として成長がない」
練習の意義は何か? なんのために、どのような目的でボールを打つのか? 対戦相手を想定できているか? 自分が抱える課題と練習内容は合致しているか? そのような「正しい集中力のベクトル」こそが、成長の源泉だと説いた。
さらに選手からは、「アメリカの大学に進学してからプロになるのでは、遅いですか?」という、具体的で切実な問いも飛び出す。
それに対し西岡は、「そんなことは全然ない」と応じた。「キャメロン・ノーリーという選手は、ジュニアの時は強くなかったけれど、大学に行ってめっちゃ伸びた」
自身と同期の世界14位を引き合いに出した上で、西岡はこうも続ける。「アメリカの大学は、色んな国から色んなタイプの選手が集まる。成長する要素が、アメリカの大学には揃っている」
この質問をした前田透空(まえだ・とあ)は、相生学院高校の1年生。これまで「将来についてあやふや」で、「アメリカの大学に行った先輩の話も聞いていたが、それではプロになるには遅いかと思っていた」という。
ただ今回、「西岡さんの話を聞いて、それ(アメリカの大学進学)もありかと思えた」と言った。視界を覆うモヤが一つ晴れたことは、将来の見通しをクリアにする。未来が不鮮明なジュニアにとっては、それ事態が大きな意味を持つはずだ。
世界の最前線で戦う西岡の言葉は、8名の参戦選手各々の胸に深く響いただろう。その想いを、コート上でいかに表現できるか? 未来をつかむための戦いが火ぶたを切っている。
取材・文●内田暁
【PHOTO】西岡良仁主催「第2回Yoshi's CUP」熱戦を繰り広げるジュニアたちのスナップ集