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海外テニス

【全豪オープン】希望を追い続ける35歳のマリーが4時間49分の死闘を制す!「オフの努力が報われた」<SMASH>

内田暁

2023.01.18

オフには全盛期と変わらないハードな身体づくりをしてきたというマリーは約5時間に及ぶマラソンマッチを見事に戦い抜いた。(C)Getty Images

オフには全盛期と変わらないハードな身体づくりをしてきたというマリーは約5時間に及ぶマラソンマッチを見事に戦い抜いた。(C)Getty Images

 第1、そして第2セットでは、200キロを超えるベレッティーニのサービスを、マリーが得意のリターンで攻略する。並走状態の第4セットを競りながら落としても、マリーに落胆の色はない。

 疲労からか、あるいは股関節の状態のためか、かつてなら決められただろうスマッシュを叩き込めない場面もあった。それでも身体を投げ出してボールに飛びつき、ヒザから血を流しながら勝利を追った。

 4時間49分のマラソンマッチを戦い抜けた要因を、マリーは「オフシーズンのフロリダでの努力が報われた」と言った。
 
「3週間、練習以外にやることもない、シンプルな毎日だった。イバン(レンドル)はもちろん一緒にいた。フィジオにも毎日見てもらった」

 そのようなテニス漬けの日々の中で、持久力を上げるトレーニングで自分を追い込んできたともいう。かつて多くの栄光を共にしたレンドルは、マリーに今なお「以前と同じ努力を求めた」。その求めに応じたのは、彼自身が「年間を通じて戦える身体を作る」という明確な目標を、コーチと共有したからだ。

 ベレッティーニ戦の最後で、相手コートに落ちたコードボール――それは、どこまでも希望を追う姿勢が、呼び込んだ幸運だったのかもしれない。

現地取材・文●内田暁

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