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海外テニス

さらなる飛躍を狙う綿貫陽介ら“挑戦者”が国内外から集結する男子テニス「横浜慶應チャレンジャー」開幕<SMASH>

内田暁

2023.11.20

昨年の慶應チャレンジャー前は227位だったランキングも、今年10月30日にはキャリアハイとなる72位まで押し上げた綿貫(写真は準優勝を飾った昨年の同大会表彰式)。写真:スマッシュ編集部

昨年の慶應チャレンジャー前は227位だったランキングも、今年10月30日にはキャリアハイとなる72位まで押し上げた綿貫(写真は準優勝を飾った昨年の同大会表彰式)。写真:スマッシュ編集部

 昨年、綿貫が駆け抜けたその道に続こうと闘志を高ぶらせるのが、清水悠太だろう。現在のランキングは246位。今年7月にキャリア最高位の203位に達し、8月の全米オープン予選に初出場。163センチの小柄な身体でコートを縦横無尽に駆け、ボレーやスマッシュも豪快に叩き込むスリリングなプレーで、ニューヨークの観衆を沸かせた。

 その高揚感を再び味わうためにも、今大会の清水は、全豪オープン予選出場圏内を目指す。ただ本人は、「いつもこの時期は、調子が良くないんです」と少しばかりまつげを伏せた。清水のコーチ陣曰く、地元日本での戦いが続くこの時期には、応援してくれる人たちに良いプレーを見せたいとの思いが高まる。その強い思い入れが、どこかで自分を縛ってしまうとういうのだ。

 ただ今の清水は、その先に、いかに素晴らしい世界が開けているかを知る。テニス選手なら誰もが夢見る舞台に再び戻るためにも、この大会で結果を残したい気持ちは誰よりも強いだろう。
 
 そのほかの日本勢では、ワイルドカードを得て出場の坂本怜も注目すべき選手。現在17歳。米国のIMGテニスアカデミーで腕を磨く、期待の大型新人だ。190センチを越える長身に、泰然自若としたキャラクターは大物感十分。プレースタイルは、本人曰く「意外にシコれる(粘り強い)のが坂本怜」だが、最近はサービスから重圧を掛けネットに出るなど、攻撃的スタイルを標榜中だ。まだフィジカル不足は否めないが、上位勢相手に自信や勢いをつければ、台風の目となるかもしれない。

 大会全体に目を向ければ、ジュニア時代から将来を嘱望されたマイケル・モーや、イタリア次世代の一角を担う20歳のルカ・ナルディ、そして昨年43位に至った22歳の日系アメリカ人のブランドン・ナカシマら、近い未来のスター候補が名を連ねる。シーズン終盤のこの時期に、北米や欧州から海を渡り日本で戦う者たちのモチベーションの高さは、想像に難くない。

 各々のキャリアの異なる地点に立つ者たちが、目に映すターゲットは様々。ただ一つ共通するのは、全ての選手が目の色を変えて勝利をつかみに行く、チャレンジャーだということだ。

取材・文●内田暁

※なお、同大会のシングルス準決勝と決勝が「BS松竹東急」で放送されることが決定。
これを記念して今大会にエントリ―している綿貫陽介選手のサイン入り大会Tシャツほかをプレゼント。

【プレゼント応募フォーム】

慶應チャレンジャー放送予定
【男子シングルス】
■準決勝 11/25(土)夜9時~11時(ディレイ放送)
■決勝生中継 11/26(日)午前11時59分~14時(最大延長15時)
※「BS松竹東急」(BS260ch/無料放送)

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