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国内テニス

小さな町のテニス協会が、1人のプロを生み出した。ロールモデルにもなり得る地域協会のあり方

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2019.12.22

斉藤貴史、西岡良仁、沼尻啓介と、津幡町テニス協会の皆さん。写真:津幡町テニス協会

斉藤貴史、西岡良仁、沼尻啓介と、津幡町テニス協会の皆さん。写真:津幡町テニス協会

 協会スタッフが育った過程を知っていること、斉藤自身がプロになるには周りの助けが必要だと自覚して積極的に自ら動いたことで、このようなサポートが実現したのだ。西岡良仁、沼尻らとともに「地域活性化プロジェクト」を津幡町で開催できたことは、地元への良い恩返しとなったはずだ。

 前田氏は、「各地の協会は高齢化が進んでいて、『津幡町は若い人がいていいですね』」と言われます」と、うれしそうに話してくれた。イベント中も若い協会スタッフが球出しや球拾いをしている姿があった。彼らは津幡町のジュニアクラスの卒業生で、高校を卒業して津幡町に戻ってきた。

「アットホームだから」と協会スタッフになった理由を話してくれたのは、中農泰晟さん。実際、親も協会スタッフということもあり、当たり前のように入った。ジュニアクラスで斉藤の母からコーチングを受けていた久保友莉佳さんと河内志保さんも、高校卒業後に戻ってきた時に、自ら志願したと言う。
 
 そして現在、津幡町テニス協会のジュニアクラスには約65名もの選手がいる。ジュニア時代に斉藤と一緒にプレーをしていた久保さんは、「(斉藤が戻ってきた時に)練習に顔を出してくれるのがありがたいです」と喜んでいる。

 ここでテニスを学んだ子どもたちが、高校卒業後に津幡町に帰郷し、指導者としてレッスンを担当する。協会がサポートし、そこからプロになった選手が故郷へ帰った際に、ジュニアと触れ合う。ここでは地元にテニスを根付かせる、良い循環ができている。

 これら津幡町テニス協会の歩みを愛おしそうに振り返ってくれた前田氏は「地方が頑張って、選手を育てるということのアピールになれば」と、期待する。

 斉藤も「協会にサポートしてもらい、自分で育つシステムがあるとすごくいいですよね。ジュニアも助かりますし。僕が言うのも変ですが、感謝の気持ちを持てる人間に育つと思います」と、このような形がさらに大きく広まっていくことを願っている。

 ロールモデルとなるこの形は、地域テニス協会にとって大いに参考になるだろう。

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

【PHOTO】西岡、斉藤、沼尻3人のプロが石川県津幡町で一般プレーヤーにレッスン&打ち合いをする充実のイベント!!

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