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海外テニス

女子テニス国別対抗戦“BJK杯ファイナル予選”がいよいよ11日に開幕!「短期決戦だから一戦一戦が大切」と杉山愛監督<SMASH>

内田暁

2025.04.10

参加選手のランキングだけを見れば日本優位だが、杉山監督は「団体戦の怖さはランキングの意味がさほどないところ」と警戒する(写真は2023年)。写真:THE DIGEST 写真部

参加選手のランキングだけを見れば日本優位だが、杉山監督は「団体戦の怖さはランキングの意味がさほどないところ」と警戒する(写真は2023年)。写真:THE DIGEST 写真部

 若手が多いのはルーマニアも同様で、5人の代表選手のうち4名が初選出。シングルス上位2選手は来日せず、88位のアンカ・トドニがエースを務める。

 ルーマニアのエース2人が出場を見送った理由は、スケジュール面にある。WTAツアーは現在、主戦場が北米からヨーロッパに、ハードコートからクレーコートへと移行する時期。欧州の選手たちにとっては、日本のハードコートで戦うのは調整面で困難を極める。実際にトドニも最後に出場したのは、トルコ開催のクレーコート大会。その後、イタリアの大会に出場を予定していたが、BJK杯のため出場を取りやめハードコートで調整してきたという。

「サーフェス(コートの種類)の切り替えは、非常に難しいと思っていた」と語るトドニだが、同時に「このチームの結束は強い。実際にはさほどの問題はなかった」と自信を口にした。

 それらスケジュールや調整を考慮した時、ホーム日本の優位性は高い。ただ、個々の数字以上の力が働くのが団体戦であり、国別対抗戦だ。その事実を選手時代に誰より痛感してきた杉山愛監督は、「ランキングだけ見れば我々日本が優位に立つが、団体戦の怖さはランキングの意味がさほどないところ」と気を引き締める。

「今回のフォーマットは短期決戦だし、本当に一戦一戦が大切になる。目の前の1ポイント、1ゲーム、1セットでも多く取ることが、勝利につながる」と、チーム一丸となり全試合全力投入する重要性を強調した。

 昨年ファイナルズを戦った高揚感とイタリアに敗れた悔しさは、監督をはじめ多くの選手が共有する。その思いを原動力に、2年連続のファイナルズ出場権をつかみにいく。
 
【監督および選手のコメント】

◆杉山愛監督
「ここまで良い練習ができている。あと2日あるので、良い調整をしてベストで挑みたい」

◆内島萌夏
「去年はファイナルズで悔しい思いをした。またあの舞台に戻り、みんなで戦えるよう、まずはこの予選をしっかり勝ちたい」

◆伊藤あおい
「チームで一番年下ですが、優しいお姉さんたちに囲まれ有意義な練習ができています」

◆柴原瑛菜
「新しいフォーマットでワクワクしている。去年のファイナルズには良い思い出もあるし、あの時と同じ勢いで行きたい」

◆穂積絵莉
「去年のファイナルズでは、日本の勝利が懸かったダブルスで負けてしまった。本当に悔しい思いをしたので、ここでホームの力を借りてまたファイナルズに出場したい」

◆青山修子
「またこのメンバーで戦えることを光栄に思います。新フォーマットではダブルスの位置付けもすごく大事になってくる。自分のできることを一生懸命やるのが、私の役目」

取材・文●内田暁

【画像】日本がカザフスタンに3連勝でファイナルズ出場を決めた2024年大会予選|

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