だが初の全仏オープンジュニア出場までの道は、決して平坦ではなかった。
昨年10月に東京で開催された「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」は、優勝者に全仏ジュニア本戦ワイルドカードが与えられる、アジア予選的大会。その大会で田畑は、決勝で敗れた。相手は、1歳年少の川西飛生。
「川西には、その前の対戦でも決勝で負けていた。すごく勝ちたかったんで...、結構落ち込みました」
田畑が、そう打ち明けた。
もっとも結果的には、田畑はその後アジアのITF大会で優勝を重ね、自力で本戦入りが出来るまでランキングを上げる。ただ5月にイタリアで参戦したクレー2大会は、いずれも初戦敗退。
「アジアの選手にはないサービス力だったり、ストロークの球の質であったり。けっこう力の差を感じる場面もあったんです」
クレーの本場、ヨーロッパで浴びた赤土の洗礼。ただ準備期間も含めて3週間、欧米勢と高質の練習を重ねたことで、レッドクレーでの戦い方や、「パワーがない中でも、やりくりしていく力が身についた」と感じた。今大会で手にした4つの白星は、その予感に明瞭な輪郭を描いたことだろう。
準決勝では、190㎝の長身ネイルズ・マクドナルド(ドイツ)に敗れ、「今大会で初めて、パワー負けしたと感じた」という。今後、自分ももっとパワーをつけていくのか、技術や戦略面を磨くのか...、それはこの舞台に立ったからこそ、持ち帰られる宿題だろう。
当面の目標は、「上の選手が抜ける前に一桁のジュニアランキングに行く」こと。
「そうすればATPチャレンジャー(下部大会)のワイルドカードも貰えるようになると思うので、来年はチャレンジャーに出たいです」
そしてその先に見据えるのは、今立つこの地への帰還。
「大人になって、またここに来たいです」
夢を目標に昇華して、憧れのコートを後にした。
現地取材・文●内田暁
【画像】田畑遼ほか、2024年開催の「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」に出場した選手たち
【関連記事】全仏オープンジュニア本戦出場権を目指す熱い戦い!頂点に立ったのは日本の上方璃咲と川西飛生<SMASH>
【関連記事】【全日本ジュニアテニス】男子16歳以下シングルスは田畑遼が2連覇!ダブルスは岡橋優希/鈴木琉斗が優勝<SMASH>
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「川西には、その前の対戦でも決勝で負けていた。すごく勝ちたかったんで...、結構落ち込みました」
田畑が、そう打ち明けた。
もっとも結果的には、田畑はその後アジアのITF大会で優勝を重ね、自力で本戦入りが出来るまでランキングを上げる。ただ5月にイタリアで参戦したクレー2大会は、いずれも初戦敗退。
「アジアの選手にはないサービス力だったり、ストロークの球の質であったり。けっこう力の差を感じる場面もあったんです」
クレーの本場、ヨーロッパで浴びた赤土の洗礼。ただ準備期間も含めて3週間、欧米勢と高質の練習を重ねたことで、レッドクレーでの戦い方や、「パワーがない中でも、やりくりしていく力が身についた」と感じた。今大会で手にした4つの白星は、その予感に明瞭な輪郭を描いたことだろう。
準決勝では、190㎝の長身ネイルズ・マクドナルド(ドイツ)に敗れ、「今大会で初めて、パワー負けしたと感じた」という。今後、自分ももっとパワーをつけていくのか、技術や戦略面を磨くのか...、それはこの舞台に立ったからこそ、持ち帰られる宿題だろう。
当面の目標は、「上の選手が抜ける前に一桁のジュニアランキングに行く」こと。
「そうすればATPチャレンジャー(下部大会)のワイルドカードも貰えるようになると思うので、来年はチャレンジャーに出たいです」
そしてその先に見据えるのは、今立つこの地への帰還。
「大人になって、またここに来たいです」
夢を目標に昇華して、憧れのコートを後にした。
現地取材・文●内田暁
【画像】田畑遼ほか、2024年開催の「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」に出場した選手たち
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