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海外テニス

全仏オープンジュニアで17歳の田畑遼が堂々の4強入り!「大人になって、またここに来たい」と意欲<SMASH>

内田暁

2025.06.07

昨年開催された「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」(写真)では決勝で敗れたが、それでも田畑はITF大会で結果を残し、自力でパリへの道筋を切り拓いた。写真:梅月智史(THE DIGEST 写真部)

昨年開催された「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」(写真)では決勝で敗れたが、それでも田畑はITF大会で結果を残し、自力でパリへの道筋を切り拓いた。写真:梅月智史(THE DIGEST 写真部)

 だが初の全仏オープンジュニア出場までの道は、決して平坦ではなかった。

 昨年10月に東京で開催された「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」は、優勝者に全仏ジュニア本戦ワイルドカードが与えられる、アジア予選的大会。その大会で田畑は、決勝で敗れた。相手は、1歳年少の川西飛生。

「川西には、その前の対戦でも決勝で負けていた。すごく勝ちたかったんで...、結構落ち込みました」
 
 田畑が、そう打ち明けた。

 もっとも結果的には、田畑はその後アジアのITF大会で優勝を重ね、自力で本戦入りが出来るまでランキングを上げる。ただ5月にイタリアで参戦したクレー2大会は、いずれも初戦敗退。

「アジアの選手にはないサービス力だったり、ストロークの球の質であったり。けっこう力の差を感じる場面もあったんです」
 
 クレーの本場、ヨーロッパで浴びた赤土の洗礼。ただ準備期間も含めて3週間、欧米勢と高質の練習を重ねたことで、レッドクレーでの戦い方や、「パワーがない中でも、やりくりしていく力が身についた」と感じた。今大会で手にした4つの白星は、その予感に明瞭な輪郭を描いたことだろう。

 準決勝では、190㎝の長身ネイルズ・マクドナルド(ドイツ)に敗れ、「今大会で初めて、パワー負けしたと感じた」という。今後、自分ももっとパワーをつけていくのか、技術や戦略面を磨くのか...、それはこの舞台に立ったからこそ、持ち帰られる宿題だろう。

 当面の目標は、「上の選手が抜ける前に一桁のジュニアランキングに行く」こと。

「そうすればATPチャレンジャー(下部大会)のワイルドカードも貰えるようになると思うので、来年はチャレンジャーに出たいです」

 そしてその先に見据えるのは、今立つこの地への帰還。

「大人になって、またここに来たいです」

 夢を目標に昇華して、憧れのコートを後にした。

現地取材・文●内田暁

【画像】田畑遼ほか、2024年開催の「ローランギャロス ジュニアシリーズ by Renault」に出場した選手たち

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