ここからは選手の語りを踏まえ、目標の「質」を高めるための3つのコツをご紹介します。これら3つの要素を満たす目標を立てられると、その目標が「絶対に達成したい!」と思えるものになる可能性が高まるはずです。
■目標の「質」を高める3つのポイント
ポイント①
程よくチャレンジングな目標を立てる
「頑張ればギリギリ届くかもしれない!」と感じられる目標を設定することが重要です。実際に選手も、「実現可能だと思える中で最大限高い目標を掲げることを大事にしている」と話しています。
例えば、目標が現実味を感じられないほどに高いものである場合、努力していても目標に近づいている感覚が得られにくいものです。簡単に達成できそうな目標を立てた場合も、「大した努力をしなくても達成できるだろう」と感じ、モチベーションを高く保ち続けることが難しくなってしまいます。
ポイント②
達成したことを想像してワクワクできる目標を立てる
インタビューの中で、過去既に全国大会での優勝経験のある選手が、「全国大会優勝を目標にすると守りに入るような感覚で、モチベーションが上がりにくかった。そこで、プロの大会での上位進出を目標にしたら、自分の武器がどこまで通用するのかが楽しみになり、気持ちが上向きになった」と話しています。これはポイント①の内容とも重なりがありますが、自分にとって魅力的に感じられる目標を立てることの重要性を示していると考えられます。
この時、「自分にとって」ということが重要です。なぜなら、同じ競技レベルの選手がいたとしても、どのような目標にワクワクできるのかは、人によって異なるからです。つまり、良い目標は他者から与えられるものではなく、自分との対話を通して引き出していくものなのです。
ポイント③
具体的かつ測定可能な目標を立てる
ある選手は「この大会で絶対にベスト4に入るとか、チームでどこまで勝ち進むとか、目標が明確できちんと決まっている方が、その目標の達成に向けて頑張れる」と話しています。このように、「いつ・どの大会で・どのような成績を残したいか」という、詳細な目標を立てることが重要です。「いつか大会で入賞したい」という目標であれば、「来年の夏の大会でベスト4まで勝ち進む」というくらい、具体的なものになるとよいでしょう。
目標を立てることの大きなメリットは、目標から逆算して今取るべき行動を明確にできることです。しかし、目標がぼんやりとしたものであると、そこから導き出される行動も漠然としたものになりやすく、目標設定の効果が十分に発揮されなくなってしまいます。
【やってみよう!今日からできる実践へのヒント】
(以下の3つのチェックポイントを使って、目標を立ててみましょう!
①その目標は、頑張ればギリギリ届きそうなものか?
②その目標を達成した時のことを想像して、ワクワクできるか?
③達成できた・できなかったかを評価できる具体的な目標になっているか?
解説=日置和暉
2000年生まれ。慶應義塾体育会庭球部を経て、慶應義塾大学大学院に進学。慶應義塾大学総合政策学部非常勤講師。プリンス契約コーチ。2023年、日本テニス学会研究奨励賞受賞。
解説=發田志音
2000年生まれ。慶應義塾体育会矢上部硬式庭球部を経て、東京大学大学院に進学。2018年、日本テニス学会研究奨励賞受賞。
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2024年2号より抜粋・再編集
【画像】なかなか見られないトッププロの練習やテニス教室の様子
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■目標の「質」を高める3つのポイント
ポイント①
程よくチャレンジングな目標を立てる
「頑張ればギリギリ届くかもしれない!」と感じられる目標を設定することが重要です。実際に選手も、「実現可能だと思える中で最大限高い目標を掲げることを大事にしている」と話しています。
例えば、目標が現実味を感じられないほどに高いものである場合、努力していても目標に近づいている感覚が得られにくいものです。簡単に達成できそうな目標を立てた場合も、「大した努力をしなくても達成できるだろう」と感じ、モチベーションを高く保ち続けることが難しくなってしまいます。
ポイント②
達成したことを想像してワクワクできる目標を立てる
インタビューの中で、過去既に全国大会での優勝経験のある選手が、「全国大会優勝を目標にすると守りに入るような感覚で、モチベーションが上がりにくかった。そこで、プロの大会での上位進出を目標にしたら、自分の武器がどこまで通用するのかが楽しみになり、気持ちが上向きになった」と話しています。これはポイント①の内容とも重なりがありますが、自分にとって魅力的に感じられる目標を立てることの重要性を示していると考えられます。
この時、「自分にとって」ということが重要です。なぜなら、同じ競技レベルの選手がいたとしても、どのような目標にワクワクできるのかは、人によって異なるからです。つまり、良い目標は他者から与えられるものではなく、自分との対話を通して引き出していくものなのです。
ポイント③
具体的かつ測定可能な目標を立てる
ある選手は「この大会で絶対にベスト4に入るとか、チームでどこまで勝ち進むとか、目標が明確できちんと決まっている方が、その目標の達成に向けて頑張れる」と話しています。このように、「いつ・どの大会で・どのような成績を残したいか」という、詳細な目標を立てることが重要です。「いつか大会で入賞したい」という目標であれば、「来年の夏の大会でベスト4まで勝ち進む」というくらい、具体的なものになるとよいでしょう。
目標を立てることの大きなメリットは、目標から逆算して今取るべき行動を明確にできることです。しかし、目標がぼんやりとしたものであると、そこから導き出される行動も漠然としたものになりやすく、目標設定の効果が十分に発揮されなくなってしまいます。
【やってみよう!今日からできる実践へのヒント】
(以下の3つのチェックポイントを使って、目標を立ててみましょう!
①その目標は、頑張ればギリギリ届きそうなものか?
②その目標を達成した時のことを想像して、ワクワクできるか?
③達成できた・できなかったかを評価できる具体的な目標になっているか?
解説=日置和暉
2000年生まれ。慶應義塾体育会庭球部を経て、慶應義塾大学大学院に進学。慶應義塾大学総合政策学部非常勤講師。プリンス契約コーチ。2023年、日本テニス学会研究奨励賞受賞。
解説=發田志音
2000年生まれ。慶應義塾体育会矢上部硬式庭球部を経て、東京大学大学院に進学。2018年、日本テニス学会研究奨励賞受賞。
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2024年2号より抜粋・再編集
【画像】なかなか見られないトッププロの練習やテニス教室の様子
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