女子テニス界のレジェンド、ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ/現世界ランキング577位)が、今月開幕する全米オープンに向けて闘志を燃やしている。シングルスと混合ダブルスの両方でワイルドカード(主催者推薦)を獲得し、45歳にして“唯一の未踏の地”へ挑む。
7度のグランドスラム(四大大会)・シングルス制覇を誇る元世界1位は、7月末の「ムバダラ・シティDC・オープン」(アメリカ・ワシントンDC)で約16カ月ぶりにツアー復帰。単複共に初戦を突破し、満員の観客から熱烈な声援を受けた。大会直後のSNS投稿では、長年にわたり重度の貧血や痛みに悩まされ、1年前に腹式子宮筋腫核出術を受けてようやく復活にこぎ着けた経緯を明かしている。
ビーナスが今大会でとりわけ力を注ぐのが、新フォーマットで行なわれる混合ダブルスだ。というのも、四大大会で数々の栄冠を手にしてきた彼女にとって、唯一ファイナルの舞台に立ったことがないのが全米オープンの混合ダブルスだからである。元女王は、その挑戦に込めた思いをこう語る。
「全米オープンの混合ダブルス決勝は、私が経験したことのない唯一のメジャー決勝なんです。だから、それは私にとって優先事項なんです。テニスで成し遂げていない唯一のことですから。キャリアを通じて、私は常に優勝圏のすぐ近くまで来ていました」
ビーナスは、四大大会のシングルスと女子ダブルスでは、全ての大会で決勝に進出。女子ダブルスでは全大会を制し、通算14度の優勝を誇る。混合ダブルスでも、全豪と全仏で優勝し、ウインブルドンでは準優勝を果たした。だが、全米の混合は1998年にジャスティン・ギメルストブ(アメリカ)と組んだ一度きりで、ベスト8止まりだった。
今大会でパートナーを務めるのは、同じアメリカのライリー・オペルカ(同73位)。ペアを組むのは初めてだが、以前から親交がある。45歳にしてなお挑戦を止めないビーナスは、地元ファンの前で、“唯一の未踏の地”へと歩みを進められるだろうか。
なお、新フォーマットとなる混合ダブルスは、8月19~20日の2日間で開催。出場が決まった14チームは、次の通りだ。
◆シングルス総合ランキング順
エマ・ナバーロ(アメリカ)/ヤニック・シナー(イタリア)
パウラ・バドサ(スペイン)/ジャック・ドレイパー(イギリス)
イガ・シフィオンテク(ポーランド)/キャスパー・ルード(ノルウェー)
エレーナ・ルバキナ(カザフスタン)/テイラー・フリッツ(アメリカ)
アマンダ・アニシモワ(アメリカ)/ホルガー・ルネ(デンマーク)
ベリンダ・ベンチッチ(スイス)/アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)
ジェシカ・ペグラ(アメリカ)/トミー・ポール(アメリカ)
ミラ・アンドレーワ(ロシア)/ダニール・メドベージェフ(ロシア)
◆ワイルドカード枠での出場
エマ・ラドゥカヌ(イギリス)/カルロス・アルカラス(スペイン)
マディソン・キーズ(アメリカ)/フランシス・ティアフォー(アメリカ)
オルガ・ダニロビッチ(セルビア)/ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
テイラー・タウンゼント(アメリカ)/ベン・シェルトン(アメリカ)
サラ・エラーニ(イタリア)/アンドレア・ババソリ(イタリア)
ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)/ライリー・オペルカ(アメリカ)
※残る2枠は後日発表される予定
構成●スマッシュ編集部
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ビーナスが今大会でとりわけ力を注ぐのが、新フォーマットで行なわれる混合ダブルスだ。というのも、四大大会で数々の栄冠を手にしてきた彼女にとって、唯一ファイナルの舞台に立ったことがないのが全米オープンの混合ダブルスだからである。元女王は、その挑戦に込めた思いをこう語る。
「全米オープンの混合ダブルス決勝は、私が経験したことのない唯一のメジャー決勝なんです。だから、それは私にとって優先事項なんです。テニスで成し遂げていない唯一のことですから。キャリアを通じて、私は常に優勝圏のすぐ近くまで来ていました」
ビーナスは、四大大会のシングルスと女子ダブルスでは、全ての大会で決勝に進出。女子ダブルスでは全大会を制し、通算14度の優勝を誇る。混合ダブルスでも、全豪と全仏で優勝し、ウインブルドンでは準優勝を果たした。だが、全米の混合は1998年にジャスティン・ギメルストブ(アメリカ)と組んだ一度きりで、ベスト8止まりだった。
今大会でパートナーを務めるのは、同じアメリカのライリー・オペルカ(同73位)。ペアを組むのは初めてだが、以前から親交がある。45歳にしてなお挑戦を止めないビーナスは、地元ファンの前で、“唯一の未踏の地”へと歩みを進められるだろうか。
なお、新フォーマットとなる混合ダブルスは、8月19~20日の2日間で開催。出場が決まった14チームは、次の通りだ。
◆シングルス総合ランキング順
エマ・ナバーロ(アメリカ)/ヤニック・シナー(イタリア)
パウラ・バドサ(スペイン)/ジャック・ドレイパー(イギリス)
イガ・シフィオンテク(ポーランド)/キャスパー・ルード(ノルウェー)
エレーナ・ルバキナ(カザフスタン)/テイラー・フリッツ(アメリカ)
アマンダ・アニシモワ(アメリカ)/ホルガー・ルネ(デンマーク)
ベリンダ・ベンチッチ(スイス)/アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)
ジェシカ・ペグラ(アメリカ)/トミー・ポール(アメリカ)
ミラ・アンドレーワ(ロシア)/ダニール・メドベージェフ(ロシア)
◆ワイルドカード枠での出場
エマ・ラドゥカヌ(イギリス)/カルロス・アルカラス(スペイン)
マディソン・キーズ(アメリカ)/フランシス・ティアフォー(アメリカ)
オルガ・ダニロビッチ(セルビア)/ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
テイラー・タウンゼント(アメリカ)/ベン・シェルトン(アメリカ)
サラ・エラーニ(イタリア)/アンドレア・ババソリ(イタリア)
ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)/ライリー・オペルカ(アメリカ)
※残る2枠は後日発表される予定
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