テニス四大大会「全米オープン」は大会最終日の現地9月7日に男子シングルス決勝を実施。第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン/22歳/世界ランキング2位)が第1シードでディフェンディングチャンピオンのヤニック・シナー(イタリア/24歳/同1位)を6-2、3-6、6-1、6-4で下し、同大会3年ぶり2度目の優勝を飾った。
最高峰の四大大会決勝で3大会連続の顔合わせとなった両者。今年6月の全仏オープン決勝ではアルカラスが4-6、6-7(4)、6-4、7-6(3)、7-6[10-2]のフルセットで勝利したが、7月のウインブルドン決勝ではシナーが 4-6、6-4、6-4、6-4でリベンジを果たしていた。
そして今回はアルカラスが先にリズムをつかみ、開始直後の第1ゲームでいきなりブレークを奪取。そこから第6ゲームまでは互いにキープが続いたものの、直後の第7ゲームでアルカラスが再びブレークを果たして第1セットを先取する。第2セットこそシナーの強力なショットに押されて1セットオールとされたが、その後は再びアルカラスが主導権を奪い、第3セットで2度、第4セットで1度シナーのサービスをブレークして2時間42分で試合を締めた。
この結果アルカラスは通算6度目の四大大会タイトルを獲得。さらには大会後に更新される世界ランキングでシナーを抜いて2023年8月以来約2年ぶりとなる1位返り咲きも確定した。表彰式でアルカラスはジョークを交えながら準優勝のシナーをこう称えた。
「ヤニックを祝福したいです。あなたはここまで本当に素晴らしいシーズンを送っていると思います。あなたとは家族よりも顔を合わせる時間が多い気がしますが(笑)、ロッカールームでもコートでもこうして多くの時間を共有できるのは喜ばしいことです」
続けてスペインテニス界の若き至宝は「何よりも自分のチームに感謝したいと思います。僕が成し遂げていることの全ては彼らのおかげで、個人的な面でもプロ選手としての面でも、本当に大切な存在です」と感謝のコメント。最後には22年に四大大会初優勝を経験した全米オープンへの並々ならぬ思いを次のように語った。
「この大会は僕にとってとても特別で、自分のホームグラウンドのような場所でもあります。この舞台でプレーできること自体が特権だと思いますし、毎年ここに戻ってくることには大きな意味があります。ここでは人々の温かい支えがあり、何もかもがずっと楽になるような感覚さえもあります」
一方敗れたシナーは04年から08年まで全米5連覇を経験したロジャー・フェデラー(スイス/元1位)以来およそ20年越しとなる同大会連覇はならず。それでも表彰式では「あなたとあなたのチームは本当に素晴らしい仕事をしていると思います。今日の試合はあなたの方が上でした。ぜひこの最高の瞬間を楽しんでください」と良きライバルを素直に祝福した。
文●中村光佑
最高峰の四大大会決勝で3大会連続の顔合わせとなった両者。今年6月の全仏オープン決勝ではアルカラスが4-6、6-7(4)、6-4、7-6(3)、7-6[10-2]のフルセットで勝利したが、7月のウインブルドン決勝ではシナーが 4-6、6-4、6-4、6-4でリベンジを果たしていた。
そして今回はアルカラスが先にリズムをつかみ、開始直後の第1ゲームでいきなりブレークを奪取。そこから第6ゲームまでは互いにキープが続いたものの、直後の第7ゲームでアルカラスが再びブレークを果たして第1セットを先取する。第2セットこそシナーの強力なショットに押されて1セットオールとされたが、その後は再びアルカラスが主導権を奪い、第3セットで2度、第4セットで1度シナーのサービスをブレークして2時間42分で試合を締めた。
この結果アルカラスは通算6度目の四大大会タイトルを獲得。さらには大会後に更新される世界ランキングでシナーを抜いて2023年8月以来約2年ぶりとなる1位返り咲きも確定した。表彰式でアルカラスはジョークを交えながら準優勝のシナーをこう称えた。
「ヤニックを祝福したいです。あなたはここまで本当に素晴らしいシーズンを送っていると思います。あなたとは家族よりも顔を合わせる時間が多い気がしますが(笑)、ロッカールームでもコートでもこうして多くの時間を共有できるのは喜ばしいことです」
続けてスペインテニス界の若き至宝は「何よりも自分のチームに感謝したいと思います。僕が成し遂げていることの全ては彼らのおかげで、個人的な面でもプロ選手としての面でも、本当に大切な存在です」と感謝のコメント。最後には22年に四大大会初優勝を経験した全米オープンへの並々ならぬ思いを次のように語った。
「この大会は僕にとってとても特別で、自分のホームグラウンドのような場所でもあります。この舞台でプレーできること自体が特権だと思いますし、毎年ここに戻ってくることには大きな意味があります。ここでは人々の温かい支えがあり、何もかもがずっと楽になるような感覚さえもあります」
一方敗れたシナーは04年から08年まで全米5連覇を経験したロジャー・フェデラー(スイス/元1位)以来およそ20年越しとなる同大会連覇はならず。それでも表彰式では「あなたとあなたのチームは本当に素晴らしい仕事をしていると思います。今日の試合はあなたの方が上でした。ぜひこの最高の瞬間を楽しんでください」と良きライバルを素直に祝福した。
文●中村光佑