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海外テニス

シナーが母国開催のデビスカップ欠場を表明。理由は「オーストラリアで良いスタートを切るため」<SMASH>

中村光佑

2025.10.21

母国開催のデビスカップを欠場する決断を下したシナー。長いシーズンを戦った末、来シーズンへ備える時間を優先した。(C)Getty Images

母国開催のデビスカップを欠場する決断を下したシナー。長いシーズンを戦った末、来シーズンへ備える時間を優先した。(C)Getty Images

 男子テニス世界ランキング2位のヤニック・シナー(イタリア)が、年末に母国で開催される男子国別対抗戦「デビスカップ(デ杯)・ファイナル8」(11月18日~23日/イタリア・ボローニャ/ハードコート)の欠場を表明した。伊通信社『ANSA』など複数のメディアが報じている。

 24歳のシナーは昨年、イタリアがデ杯連覇を果たした際の立役者となり、出場した4試合全てに勝利。また2023年も出場5試合をいずれも制し、チームを栄冠へ導いた。しかし今年は“多忙なスケジュール”と“来シーズン開幕に向けての準備”を理由に出場を見送るとしている。

 シナーはすでに自国開催のシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月9日~16日/イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)の出場権を獲得しており、今週は「エルステ・バンク・オープン」(10月20日~26日/オーストリア・ウィーン/室内ハード/ATP500)に参戦。さらに来週は「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月27日~11月2日/フランス・パリ/室内ハード/ATP1000)への出場が予定されている。その後は来る年明けのオーストラリアシーズンに備えるつもりのようだ。

「デビスカップ欠場は簡単な決断ではなかったが、トリノを終えてからの目標はオーストラリアで良いシーズンのスタートを切ること。実際、短いオフシーズンでしっかり準備できるかどうかが大きな違いを生む。今回はチームと話し合った上で、出場しないことを決めた」
 
 これによりイタリアはシングルス要員としてマテオ・ベレッティーニ(元6位/現59位)、フラビオ・コボッリ(同22位)、ロレンツォ・ムゼッティ(同8位)、ダブルス要員としてシモーネ・ボレッリ(複元6位/現14位)、アンドレア・ババッソーリ(複元6位/現15位)の計5人を代表に選出。戦力としては十分な顔ぶれだが、50年以上ぶりとなる同一国の大会3連覇を目指す中で、シナーの欠場が大きな痛手となるのは間違いない。

 発表を受けて伊テニス連盟のアンジェロ・ビナーギ会長は海外テニス専門サイト『UBITENNIS』などを通じ、「我々にとっては、ヤニックの欠場は非常に大きな痛みを伴うものです」とコメント。一方で「彼は今季も非常に長く厳しいシーズンを戦い抜き、イタリアテニス界全体にとって模範的な存在であることを改めて示してくれました」とも語り、シナーの決断を尊重する意向を示した。

 なお今年の「デビスカップ・ファイナル8」にはイタリアの他、スペイン、アルゼンチン、ベルギー、チェコ、フランス、ドイツ、オーストリアの計8チームが参戦。“絶対的エース”を欠いたイタリアか、それとも他国がその牙城を崩すのか――栄冠の行方に注目が集まる。

文●中村光佑

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