専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

「この暗雲は彼にずっと付きまとう」度々掘り返されるシナーのドーピング問題に、自身のスキャンダルを重ねるジョコビッチ<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.11.16

シナー(右)へ同情する一方で、処分の軽さについては疑念を抱いているジョコビッチ(左)。(C)Getty images

シナー(右)へ同情する一方で、処分の軽さについては疑念を抱いているジョコビッチ(左)。(C)Getty images

 2強時代の一角として、男子テニス界を席巻しているヤニック・シナー(イタリア/世界ランキング2位)だが、その輝かしい活躍に度々影を落とすのが、彼が今年2月から3カ月間の出場停止処分を受けたドーピング問題だ。このシナーの現状に対し、自身の経験を重ねるノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)が言及している。

 シナーのドーピング問題は、ここ数年の男子テニス界で最大級のスキャンダルだった。彼をジュニア時代から知るジョコビッチにとっても衝撃的な出来事だったという。

 イギリスのジャーナリストであるピアーズ・モーガン氏のYouTube番組『Piers Morgan Uncensored』に出演したジョコビッチは、ジュニア時代から親交があったシナーについて「彼をとても気に入っていた。いつも誠実で、親切で、静かな印象だった。周囲をあまり気にすることなく、ただ最高の選手になりたいと願う姿勢に共感したんだ。だからこそ、今回の件には正直驚いた」と明かす。

「これは非常に重大な出来事だった。時間が経てば薄れるだろうが、消えることはないと思う。いつも特定のグループが、この問題を蒸し返そうとするだろう」
 
 ジョコビッチがこのように同情するのは、シナーの現状に自身の経験を重ねているからだ。ジョコビッチ自身も、コロナ禍でのワクチン接種拒否や、自粛期間中の大会主催、パーティーの開催などのスキャンダルを度々掘り返されてきた。

「この暗雲はこれから彼に付きまとうだろう。まさにコロナ禍の暗雲が僕に付きまとっているように、残りのキャリアを通してずっと続くと思うよ」

 一方で、シナーのドーピング問題における処分の軽さとタイミングについては、他の選手と同様に疑問を抱いているようだ。シナーは3カ月間の出場停止処分を受けたにもかかわらず、今季の四大大会に全て出場することができた。

 これについてジョコビッチは「透明性の欠如と一貫性のなさ、そして四大大会の合間に処分が下される都合の良さ。本当に、本当に奇妙だった。この処分の仕方は本当に気に入らなかった」と明かしている。

構成●スマッシュ編集部

【関連記事】ドーピング問題で提訴された世界1位シナーが出場停止3カ月でWADAと示談。5月には復帰の見込み<SMASH>

【関連記事】「テニス界にとって悲しい日」シナーへの軽い処分をキリオスが批判。メドベージェフは「これを前例として」と前向きな意見<SMASH>

【関連記事】世界1位シナーから禁止薬物検出も、出場停止処分は科されず。本人に「過失はない」との判定に波紋<SMASH>
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    11月10日(月)発売

    定価:800円 (税込)
  • world_soccer_digest

    11月6日(木)発売

    定価:980円 (税込)
  • smash

    10月21日(火)発売

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    10月16日(木)発売

    定価:1650円 (税込)
  • slugger

    9月24日(水)発売

    定価:1100円 (税込)