女子テニス元世界ランキング21位のソラーナ・シルステア（ルーマニア／現43位）が12月６日に自身の公式インスタグラム（@soranacirstea）を更新し、来シーズンを最後に現役を退く意向を表明した。

　2006年にプロに転向した35歳のシルステアはこれまでに最高峰の四大大会で２度のベスト８進出（09年全仏、23年全米）を経験しており、12年８月には世界ランキングでキャリアハイの21位を記録。今季も８月の「テニス・イン・ザ・ランド」（アメリカ・クリーブランド／ハードコート／WTA250）でツアー３勝目を飾るなど、ベテランになってからも安定した活躍を続けていた。

　しかし彼女自身は「まだプレーを楽しめているうちにキャリアを終えたい」と考えている模様。以下が今回の投稿の全文である。
  「私はテニスが大好きで、テニスならではの規律やルーティン、そこに求められるハードワークも大好きです。競争とアドレナリンは私の魂を燃やしてくれます。それでも人生の全ての物事と同様に、終わりは来るものです」

「来年でプロツアーデビューから20年になります。こんなにも長くプレーするとは思っていませんでした。特にここ数年はコート上で最も幸せな時間を過ごせましたし、そのおかげで現役を続けてこられました。それでも私は2026年をキャリア最後の年にすると決めました」

「大好きなものに別れを告げるのは簡単なことではありません。でも今はまだ“さようなら”ではなく“また会いましょう”と言いたいです。まだ改善したいことがたくさんありますし、目標や野心もあります。来年それらを達成して、この素晴らしいキャリアを最高の形で、自分の望む形で締めくくることができたら、と思っています」

「テニスが与えてくれたものや教えてくれたことに心から感謝しています。４歳で初めてラケットを握った少女の夢をテニスが叶えてくれました。犠牲にしてきた全てのことが報われた、美しい夢でした。世界を巡る“ラストダンス”に向けて、来年もコートでファンや友人、そして大切な人たちと再び会えることを楽しみにしています。テニス、ありがとう。あなたへの恩は永遠に忘れません。そしてファンの皆さん、いつも温かいサポートをありがとう！ また2026年にお会いしましょう」

　節目のプロ20年目に迎える“最後の花道”。シルステアのラストダンスが、彼女の理想とする形で完結することを願ってやまない。

文●中村光佑

【画像】シルステアが来シーズン限りでの現役引退を報告したインスタグラム

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