2025年シーズンの男子テニスツアーで1年を通して安定した活躍を見せた選手の1人が、現在世界ランキング7位につけるアレックス・デミノー(オーストラリア/26歳)だ。2月のロッテルダム(室内ハードコート/ATP500)で準優勝し、7月のワシントン(ハード/ATP500)では決勝でアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/現14位)を相手に3本のチャンピオンシップポイントを凌ぐ大逆転勝利で節目のツアー10勝目をゲット。最高峰の四大大会でも全豪オープンと全米オープン(共にハード)の2大会でベスト8に進出した。
さらに今年は年間成績の上位8名だけが出場できるシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)にも2年連続2度目の出場を果たし、見事大会初のベスト4へ進出。準決勝ではカルロス・アルカラス(スペイン/現1位)に敗れたもののトップ10をキープしてシーズンを終了し、強いインパクトを残した。
しかしそんなデミノーにもまだ足りないところはある。四大大会では過去6度にわたり8強入りしながらもいずれも準々決勝で敗れ、それに次ぐグレードのマスターズ1000も未戴冠。アルカラスとヤニック・シナー(イタリア/現2位)の“2強”にも引けを取っているのが現状で、両者にはこれまで1度も勝ったことがない。今季もアルカラスには3敗、シナーには4敗を喫している。
そうした中、今週アメリカ・アトランタで開催されたベン・シェルトン(アメリカ/現9位)とのエキジビションマッチに参加した元13位のニック・キリオス(オーストラリア/現672位)が、“弟分”と称するほど親交の深いデミノーのパフォーマンスについて言及。キリオスもアルカラスとシナーとのレベル差は非常に大きいと評しており、デミノーが四大大会で勝ち上がるには、現状では“2強”の早期敗退に頼らざるを得ないと語っている。
「今のカルロスとヤニックのレベルを考えると、アレックスは5セットマッチの四大大会では苦戦するだろう。ただ、仮にどちらかが大会の序盤で敗れたりすれば、アレックスも優勝候補の3~4人のうちの1人になると思う」
一方でキリオスは、たとえデミノーが四大大会やマスターズのようなビッグトーナメントで優勝できなくても、そのキャリアは「十分素晴らしい」と称賛の言葉も送っている。
「どんな終わり方になろうとも、彼は素晴らしいことを成し遂げてきた。四大大会やマスターズのタイトルを取れない可能性もあるけど、彼はすごいキャリアを築いているし、プレーも魅力的だ。何年もトップにいて、驚くべき実績を残している」
ちなみに当のデミノーも今年1月の全豪オープン準々決勝でシナーに完敗した後、「彼らと違う山のドロー(組み合わせ)だったら、どうなるかはわからない。チャンスは必ずあるだろうし、ベスト8が自分の限界だとは思わない。まだ上まで行けるはず」と近い将来での四大大会制覇には自信を見せていた。来季もその挑戦は続く。
文●中村光佑
【動画】デミノーVSシナーの「全豪オープン 2025」準々決勝ハイライト
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しかしそんなデミノーにもまだ足りないところはある。四大大会では過去6度にわたり8強入りしながらもいずれも準々決勝で敗れ、それに次ぐグレードのマスターズ1000も未戴冠。アルカラスとヤニック・シナー(イタリア/現2位)の“2強”にも引けを取っているのが現状で、両者にはこれまで1度も勝ったことがない。今季もアルカラスには3敗、シナーには4敗を喫している。
そうした中、今週アメリカ・アトランタで開催されたベン・シェルトン(アメリカ/現9位)とのエキジビションマッチに参加した元13位のニック・キリオス(オーストラリア/現672位)が、“弟分”と称するほど親交の深いデミノーのパフォーマンスについて言及。キリオスもアルカラスとシナーとのレベル差は非常に大きいと評しており、デミノーが四大大会で勝ち上がるには、現状では“2強”の早期敗退に頼らざるを得ないと語っている。
「今のカルロスとヤニックのレベルを考えると、アレックスは5セットマッチの四大大会では苦戦するだろう。ただ、仮にどちらかが大会の序盤で敗れたりすれば、アレックスも優勝候補の3~4人のうちの1人になると思う」
一方でキリオスは、たとえデミノーが四大大会やマスターズのようなビッグトーナメントで優勝できなくても、そのキャリアは「十分素晴らしい」と称賛の言葉も送っている。
「どんな終わり方になろうとも、彼は素晴らしいことを成し遂げてきた。四大大会やマスターズのタイトルを取れない可能性もあるけど、彼はすごいキャリアを築いているし、プレーも魅力的だ。何年もトップにいて、驚くべき実績を残している」
ちなみに当のデミノーも今年1月の全豪オープン準々決勝でシナーに完敗した後、「彼らと違う山のドロー(組み合わせ)だったら、どうなるかはわからない。チャンスは必ずあるだろうし、ベスト8が自分の限界だとは思わない。まだ上まで行けるはず」と近い将来での四大大会制覇には自信を見せていた。来季もその挑戦は続く。
文●中村光佑
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