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海外テニス

闘病する子どもたちを支援するルブレフが“アッシュ人道賞”を受賞!「とても大きな意味がある」と喜び<SMASH>

中村光佑

2025.12.10

自身で財団を設立し、重い病気と闘う子どもたちの支援活動を行なうルブレフ。その功績が認められ、ATPアワードの「アーサー・アッシュ人道賞」を初受賞した。(C)Getty Images

自身で財団を設立し、重い病気と闘う子どもたちの支援活動を行なうルブレフ。その功績が認められ、ATPアワードの「アーサー・アッシュ人道賞」を初受賞した。(C)Getty Images

 男子テニスツアーを管轄するATP(男子プロテニス協会)は12月8日に公式サイトを更新し、元世界ランキング5位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア/現16位)が、2025年ATPアワードの「アーサー・アッシュ人道賞」(人道的活動や慈善事業を通じて社会貢献した選手に贈られる賞)を受賞したと発表した。

 28歳のルブレフは今季、2月の「カタール・エクソンモービル・オープン」(ハード/ATP500)でツアー17勝目を飾り、最高峰の四大大会でもウインブルドン(芝コート)と全米オープン(ハード)で4回戦に進出。シーズン通算では34勝25敗を記録した。

 その傍ら、24年3月に重い病気と闘う子どもたちへの必要な支援を届けることを目的として設立した「アンドレイ・ルブレフ財団」の活動も拡大してきた。今年初めにはイタリア・ローマの「バンビーノ・ジェズ小児病院」との提携を発表。ATPマスターズ1000大会「イタリア国際」の開幕前にはルブレフ自らが病院を訪問し、交流した医療スタッフや入院中の子どもたちにプレゼントを届けるなど支援の輪を広げた。
 
 今回の受賞を受け、ルブレフはビデオメッセージで次のように喜びを語っている。

「アーサー・アッシュ人道賞を受賞できて本当にうれしく思います。私たちは財団がより良い組織になるよう、活動に一生懸命取り組んでいます。まだ事業を始めてから2年ほどですが、この賞をいただけたことはとても大きな意味があります。これからも財団を成長させ、より多くの活動に励んでいきたいと思います。本当に感謝しています」

 ルブレフにとってATPアワード受賞はこれが3度目。20年には「最優秀躍進選手賞」を受賞し、23年には同胞のカレン・ハチャノフ(元8位/現18位)とのペアで「ATPファンズフェイバリットダブルス(最も好きなダブルス賞)」に選ばれた実績を持つ。

 一方で「アーサー・アッシュ人道賞」の受賞は今回が初。同賞は過去にロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンディ・マリー(イギリス)、アンドレ・アガシ(アメリカ)、ジョン・マッケンロー(アメリカ)ら名だたるレジェンドたちが受賞した権威ある賞で、黒人男子選手初の四大大会覇者であり、エイズの啓発にも取り組んだアーサー・アッシュ(アメリカ/49歳没)が1992年に受賞した後、99年にその功績を称え現在の名称となった。

文●中村光佑

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