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海外テニス

「テニスツアーの過密日程は受け入れるべき」オジェ-アリアシムが持論!「大会を制限したら戦う機会や賞金獲得機会が減ってしまう」<SMASH>

中村光佑

2022.11.14

過密日程のテニスツアーだがオジェ-アリアシムは選手自身が管理して準備を進めるべきだと考えている。Getty Images

過密日程のテニスツアーだがオジェ-アリアシムは選手自身が管理して準備を進めるべきだと考えている。Getty Images

 数あるスポーツの中で非常に過酷なスケジュールをこなさなければならないプロテニスプレーヤーは、必然的にケガの危険と隣り合わせの日々を送ることになる。男女共に毎年1月から11月まで毎週のように大会に出場し、オフの期間はわずか4週間程度しかない。

 そんな中で近年は「選手の負担を考えてスケジュールを縮小すべき」といった批判が上がることが多くなっているが、こうした声に反論したのが男子世界6位のフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ)だ。

 現地11月13日に行なわれた男子テニスシーズン最終戦「Nitto ATP ファイナルズ」(11月13日~20日/イタリア・トリノ/ハードコート)のラウンドロビン(グループリーグ)初戦でキャスパー・ルード(ノルウェー/4位)に6-7(4)、4-6のストレートで敗れた22歳のオジェ-アリアシムは、試合後の記者会見でツアーの過密日程に言及。

「そうだね、あまり休みはない」とシーズン中になかなか休養の時間を確保できないことを認めつつも、「選手自身がシーズン中のスケジュール管理に焦点をあてるべきだ。結局のところ、準備と規律を守りながらスケジュールをこなさなければならないのが現実であり、テニスのシーズンの在り方でもあることを受け入れることが重要だ。これからそれは変わらないと思うし、スケジュールが変わるべきだとは思わない」と主張した。

 またそう考える理由については「どんな形であれ、“ケガをしない"という保証はどこにもない」と説明。さらにこう続けた。

「確かに休養が増えれば、一部の選手にはメリットはあるが、多くの選手にとっては、ツアーで戦う機会や賞金を獲得する機会が減ることになる。僕はスケジュールに関しては今のままでいいと思う。プレーヤーは、チャレンジするために準備する必要がある」
 
 ちなみに今季だけでツアー4勝を挙げたオジェ-アリアシムは今回がファイナルズ初出場。ベスト4進出を果たした今月初旬の「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/ハードコート/ATP1000)に出場してから数日間は「ちょっとしたウイルスに悩まされていた」と明かしたものの、現在のコンディションについては「今は万全だよ」と体調の良さをアピールした。

 なお最終戦はセットやゲームの取得率もラウンドロビン突破に大きく影響するため、黒星スタートとなったオジェ-アリアシムが決勝ラウンド進出を確実にするには同じグリーングループに属するラファエル・ナダル(スペイン/2位)、テイラー・フリッツ(アメリカ/9位)との残り2戦にできるだけ良い形で勝利することが求められる。

 インタビューの最後には「立ち直って、もう少し良いプレーをしなければならない。もっと改善できることがいくつかある。明日(の練習)はいくつかの課題に取り組んで、翌日どうなるかを見ていきたい」と次戦以降への意気込みを口にした。

文●中村光佑

【PHOTO】体重移動しながら最も高い打点で捉えるオジェ-アリアシムの弾丸サービス
 
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