女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「イタリア国際」(5月6日~18日/イタリア・ローマ/クレーコート)は現地8日に大会3日目を迎え、シングルス2回戦に元世界ランキング1位の大坂なおみ(現48位)が登場。ノーシードのビクトリア・ゴルビッチ(スイス/同87位)を2-6、7-5、6-1で下し、3回戦進出を決めた。
大坂はこの日の2回戦で元世界2位のパウラ・バドサ(スペイン/現10位)と顔を合わせるはずだったが、試合直前にバドサが背中の負傷を理由に棄権。これを受けて大坂の対戦相手がラッキールーザー(欠場者の発生により予選敗者が本戦に繰り上がる措置)のゴルビッチに急遽変更された。
試合は立ち上がりから大坂がストローク戦で精彩を欠き、2度のサービスダウンを喫して第1セットを献上。第2セットは第2、6ゲームでブレークを奪った大坂だったが、自身は第9ゲームまでに3度サービスゲームを落とし、あと1ゲームを取られれば敗戦という絶体絶命の状況に陥った。
それでもここから大坂が驚異の粘りを見せる。ゴルビッチのサービング・フォー・ザ・マッチとなった第10ゲームで起死回生のブレークバックを果たすと、立て続けに第12ゲームもブレークしてセットオールに。勝負のファイナルセットでは大坂が一気にスパートをかけ、相手に1ゲームしか与えない完璧なプレーを見せて勝負あり。1時間50分で鮮やかな逆転勝ちを収めた。
バドサ戦に向けて準備していたという大坂は試合後、「ラッキールーザーがシード選手の代わりに本戦に出場できる」というルールを知らず、「対戦相手が棄権したら不戦勝だと思っていた」とコメント。予想外の事態にかなり戸惑ったとしつつも、「今日はトーナメントのルールについて色々学んだわ」と語った。
試合内容については「この試合が今大会最後のゲームになるという覚悟はできていた」と、ピンチの状況でも吹っ切れた気持ちでプレーできたと振り返る。どうやら大坂には劣勢を打開する自信もあったようで、「私はただ自分のミスでリードされていただけで、彼女(ゴルビッチ)にウイナーを決められていたわけではなかった。だから彼女が勝つなら人生最高のプレーをしてもらわなきゃ、みたいに考えていた」と締めくくった。
これで大坂はクレー初優勝を飾った先週の下部大会「サン・マロ・オープン35」(WTA125)からマッチ7連勝。次なる3回戦では元世界24位のマリー・ボウズコワ(チェコ/現53位)と対戦する。この勢いのまま大坂のさらなる勝ち上がりを期待したい。
文●中村光佑
【画像】大坂なおみの勝利を伝える「イタリア国際」公式インスタグラム
【関連記事】大坂なおみ、イタリア国際初戦突破! ツアーでの今季クレー初勝利に「プレーにもだいぶ慣れてきた」<SMASH>
【関連記事】「一番苦手だと思っていたサーフェスでトロフィーを勝ち取れるなんて…」大坂なおみが下部ツアーで産後初の優勝を飾る!<SMASH>
大坂はこの日の2回戦で元世界2位のパウラ・バドサ(スペイン/現10位)と顔を合わせるはずだったが、試合直前にバドサが背中の負傷を理由に棄権。これを受けて大坂の対戦相手がラッキールーザー(欠場者の発生により予選敗者が本戦に繰り上がる措置)のゴルビッチに急遽変更された。
試合は立ち上がりから大坂がストローク戦で精彩を欠き、2度のサービスダウンを喫して第1セットを献上。第2セットは第2、6ゲームでブレークを奪った大坂だったが、自身は第9ゲームまでに3度サービスゲームを落とし、あと1ゲームを取られれば敗戦という絶体絶命の状況に陥った。
それでもここから大坂が驚異の粘りを見せる。ゴルビッチのサービング・フォー・ザ・マッチとなった第10ゲームで起死回生のブレークバックを果たすと、立て続けに第12ゲームもブレークしてセットオールに。勝負のファイナルセットでは大坂が一気にスパートをかけ、相手に1ゲームしか与えない完璧なプレーを見せて勝負あり。1時間50分で鮮やかな逆転勝ちを収めた。
バドサ戦に向けて準備していたという大坂は試合後、「ラッキールーザーがシード選手の代わりに本戦に出場できる」というルールを知らず、「対戦相手が棄権したら不戦勝だと思っていた」とコメント。予想外の事態にかなり戸惑ったとしつつも、「今日はトーナメントのルールについて色々学んだわ」と語った。
試合内容については「この試合が今大会最後のゲームになるという覚悟はできていた」と、ピンチの状況でも吹っ切れた気持ちでプレーできたと振り返る。どうやら大坂には劣勢を打開する自信もあったようで、「私はただ自分のミスでリードされていただけで、彼女(ゴルビッチ)にウイナーを決められていたわけではなかった。だから彼女が勝つなら人生最高のプレーをしてもらわなきゃ、みたいに考えていた」と締めくくった。
これで大坂はクレー初優勝を飾った先週の下部大会「サン・マロ・オープン35」(WTA125)からマッチ7連勝。次なる3回戦では元世界24位のマリー・ボウズコワ(チェコ/現53位)と対戦する。この勢いのまま大坂のさらなる勝ち上がりを期待したい。
文●中村光佑
【画像】大坂なおみの勝利を伝える「イタリア国際」公式インスタグラム
【関連記事】大坂なおみ、イタリア国際初戦突破! ツアーでの今季クレー初勝利に「プレーにもだいぶ慣れてきた」<SMASH>
【関連記事】「一番苦手だと思っていたサーフェスでトロフィーを勝ち取れるなんて…」大坂なおみが下部ツアーで産後初の優勝を飾る!<SMASH>