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海外テニス

全仏3回戦を棄権したフィスが「背中を疲労骨折していた」と報告。芝シーズンは「全て保留」と厳しい見通しに<SMASH>

中村光佑

2025.06.01

ルブレフとの全仏3回戦を試合前に棄権したフィス。2回戦勝利後の検査で「疲労骨折が見つかった」と明かし、休養に専念する方針を示した。(C)Getty Images

ルブレフとの全仏3回戦を試合前に棄権したフィス。2回戦勝利後の検査で「疲労骨折が見つかった」と明かし、休養に専念する方針を示した。(C)Getty Images

 フランス男子テニス界の期待の新鋭として注目されている20歳のアルテュール・フィス(現世界ランキング14位)に関して、非常に心配なニュースが入ってきた。背中の疲労骨折を負ったとのことだ。

 現在開催中の四大大会「全仏オープン」に第14シードとして出場したフィスは1回戦でニコラス・ジャリー(チリ/元16位/現149位)を破ると、現地5月29日の2回戦では世界57位のジャウメ・ムナール(スペイン)に7-6(3)、7-6(4)、2-6、0-6、6-4と4時間25分にも及ぶフルセットの死闘の末に勝利。だが現地31日に予定されていたアンドレイ・ルブレフ(ロシア/元5位/現15位)との3回戦は試合前に棄権していた。

 全仏開幕前から背中の痛みを感じていたというフィスは、同31日の記者会見でリタイアの理由について「L5椎骨(背骨)の疲労骨折が判明した」と報告。ケガの詳細を次のように説明している。

「以前から背中に少し問題があって、ムナールとの試合中に悪化した。検査を受けたら、結果は全然良くなかった。疲労骨折が見つかったんだ。その後チームと話し合って、今は休んだほうがいいという結論に至った。今ならまだ4~6週間の離脱で済むけれど、無理をしていたら数カ月の離脱を強いられるところだったとのことだ。それは避けたかった」
 
「実は大会前から少し痛みはあったけど、その時は“痛み止めなしでプレーしよう”という話になった。でもムナール戦の第2セット終盤で、トレーナーを呼んで痛み止めを使おうと決めた。その時にはもう背中はかなり悪化していると感じていたけどね。観客の声援で何とか第5セットまで戦えたけど、その後はもうプレーできる状態じゃなかった」

 今のところ「手術は必要ない」と言うフィスだが、次の四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン)を含む芝シーズンについては「まだ何もわからない」とコメント。その上でこう締めくくった。

「ウインブルドンに間に合うかどうかもわからない。今は全て保留になっている。まだ20歳だし、急いで復帰する必要はない。ハードコートシーズン、そしてシーズン後半に備えてしっかり準備したいと思う」

 自身初のトップ10入りも迫ってきているタイミングでの負傷離脱は避けたいところだろうが、フィス本人は今後のキャリアを見据え、焦らず早期回復することが大切だと前向きに捉えている様子だ。とにかく今はその判断を信じて治療に専念してもらいたい。

文●中村光佑

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