バレーボール

【現地取材】石川祐希は怪我により欠場もペルージャはストレート勝利 試合直後は軽傷を独占激白「無理せず回復に努めます!」

佳子S.バディアーリ

2025.12.03

試合をみつめる石川とイタリア代表のロベルト・ルッソ。画像提供:Maurizio Lollini

 現地11月30日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガで2025-26シーズン前半8節が行なわれ、男子日本代表の主将・石川祐希が所属するシル スーザ スカイ・ペルージャは垂水優芽の所属先チステルナ・バレーとホームで対戦。セットカウント3-0(25-18、25-23、25-20)で今季3試合目のストレート勝利を収めて暫定首位をキープした。
 
 直近のモンツァ戦で2連敗から脱出し暫定首位(試合数+1)へ返り咲いたペルージャは、OH石川とMBのイタリア代表ロベルト・ルッソが故障によりベンチ外。司令塔がイタリア代表シモーネ・ジャンネッリ、OHはポーランド代表カミル・セメニウクと元ウクライナ代表オレフ・プロトニツキ、OPに元チュニジア代表ワシム・ベンタラ、MBがアグスティン・ロセルとセバスティアン・ソレのアルゼンチン同胞コンビ、Lは元イタリア代表マッシモ・コラチで先発を組んだ。〈S:セッター、OH:アウトサイドヒッター、OP:オポジット、MB:ミドルブロッカー、L:リベロ〉

 チステルナは、白星のすべてがフルセットマッチのため3勝4敗で並ぶパドヴァと勝点2差で10位(全12チーム)。昨季に主力メンバーだったフランス代表OPテオ・フォールとスペイン代表OHジョルディ・ラモンがそろってトレンティーノへ移籍するなどして、今季は8選手を入れ替えた。指揮官はトップリーグ初挑戦のダニエレ・モラート監督が務める。先発はOHのトルコ代表エフェ・バイラム、イタリア出身のSアレッサンドロ・ファニッツァMBダニエレ・マッツォーネの残留組と、新加入メンバーから元イタリア代表OHフィリッポ・ランザ、オランダ代表MBファビアン・プラク、OPトンマーゾ・グッツォとカナダ代表Lクーリエ・ランドンを起用した。
 
 この日は、国連が定めた "女性に対する暴力撤廃の国際デー"(11月25日)に賛同するリーグ声明をすべての会場で各チームの主将が読み上げた後に試合を開催した。

 第1セット、一進一退のまま前半を終えたペルージャはベンタラのエース1本を含む2連続得点の後、プロトニツキのブロックでブレーク。以降、レフト攻撃でリードを広げたセメニウクが終盤にサーブで相手のレセプションを苦しめて試合を先行した。

 中盤まで拮抗した展開となった第2セットは、好調なベンタラがブロック、ライト攻撃で自ら得点を挙げるとさらにサーブでジャンネッリのツーアタックを呼び込み16-12。だが、迎えた終盤に誤打が続きリードを手放し23-23まで一気に追い上げを許してしまう。それでも、ペルージャが浮足立つことはなかった。ソレがミスの直後に鋭い打球を叩き込みセットポイントを奪うと、相手のアタックがアンテナに触れてセット連取に成功。ブロック部門2位のMBマッツォーネを擁するチステルナに対し、被ブロック0本で白星に王手をかけた。

 3セット目は相手に粘られてブレークが開始直後の1本のまま試合が進む。なんとかリード1点を守るも終盤の入りにレセプションの乱れから15-16へ逆転を許してしまう。しかし、ソレの一打ですぐさま同点に戻すと、終盤にこの試合でアタック決定率83パーセントをマークすることになるベンタラが5得点を挙げてさらにエースでマッチポイントを奪取。最後は途中出場のチェコ共和国代表OHドノヴァン・ジャヴォロノクがレフトからスペースへ流し込み、ペルージャが今季3試合目のストレート勝利で2連勝を飾った。
NEXT
PAGE
試合直後を直撃「非常にいいバレーができている」