プロボクシングの世界スーパーバンタム級４団体統一王者の井上尚弥（大橋）は、サウジアラビアで現地12月27日、WBC同級２位アラン・ピカソ（メキシコ）との防衛戦に臨み、判定勝ち（３－０）を収めた。

　この試合には“史上最強”の呼び声高いオレクサンドル・ウシク（ウクライナ）が観戦に訪れていた。米老舗ボクシング誌『The Ring』のパウンド・フォー・パウンド（全階級での最強ランキング）で２位の井上を上回るトップの座を獲得したWBAスーパー・WBC・IBF世界ヘビー級３団体統一王者だ。
  　ウシクはラウンド間にインタビューに対応。「このショーを気に入っているよ。中谷（潤人）は素晴らしい試合をした。このメキシコ人（ピカソ）と井上と。本当に嬉しいね」（『DAZN』Xより）とイベントの盛り上がりを説いた。

　そして、井上がKOを奪うためには何が必要かと問われたウシクは、次のように語った。

「そんなの考えていないよ。ただ試合を楽しんでいるだけだからね。もしかしたら次の試合で階級を上げるかもしれない。分からないけど。普通のことだと思う。ナオヤはめっちゃ速くて強いんだ」

　試合後に井上は「こんなんじゃ、まだまだ及ばない」とウシクの実力を称賛。対するウシクもリング上で井上にサインを求めるなど、トップ・オブ・トップ同士でリスペクトを交わす豪華なワンシーンがあり、興行は興奮冷めやらぬなか幕を閉じた。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】ウシクが井上尚弥のサインにご満悦