バレーボール

【ロングインタビュー/第3回】研鑽の栞――石川祐希が最強軍団ペルージャで宿した不朽の真価

佳子S.バディアーリ

2026.06.06

単独インタビューに応じたバレーボール日本代表の石川祐希。
取材協力:イタリア国立ペルージャ外国人大学
撮影:Adriano Scognamillo

 イタリアで11回目のクラブシーズンを終えたプロバレーボーラー・石川祐希。昨季から在籍するシル スーザ スカイ・ペルージャでの日々は、栄光と苦難が表裏一体の2シーズンとなった。今回、本人が自らの目線でその時間を振り返り、ロス五輪への切符獲得が至上命題となる今年の代表シーズンへ向けて主将としての覚悟を1時間にわたって語り尽くした超ロングインタビューを全3回に分けてお届けする。

 第3回は、イタリアで11シーズンを戦い続けた石川が考える海外リーグでの日本人選の立ち位置、ペルージャで訪れた新しい出会い、ロス五輪に向けて最短での切符獲得が期待される今季の代表活動でカギとなる対戦国や主将としてのチームへのアプローチと決意をお届けする。
 
 イタリアで11年もの長きにわたり戦い続けてきた石川。それは、活躍の場を海外に求める日本人選手の礎石となっている。各国リーグにオンコートルール(試合における外国人選手の起用数規定)が存在する中で、イタリアリーグではキューバ代表2選手(ミドルブロッカーとアウトサイドヒッター)を先発メンバーに擁するチームがプレーオフで4強入りするなど、強豪の一角で国籍を同じくする選手が主力として躍動している。そんな中、来季は日本代表のアウトサイドヒッター・高橋藍とリベロ・小川智大が欧州リーグで同じクラブに籍を置く模様。海外リーグで日の丸メンバーが2人同時にコートに立つ可能性が浮上しており、ついに日本の男子バレーボールが新たなフェーズを迎えそうだ。

――上位チームで2人の同時出場が実現し、そこで高いクォリティのパフォーマンスを続ければ、海外での日本人選手への評価がより上がるはず。それについてどんな見解をお持ちですか?

「彼らの実力が認められてのこと。同じチームに2人いてもルールがあるのでポジションによって一緒に出場することはなかなか難しいところですけど、アウトサイドヒッターとリベロの選手なら2人がコートに立つ機会が十分あると思っていて、そうなれば素晴らしいことですし楽しみにしています。今シーズンはポーランドで日本人が下部リーグを含め複数人プレーしていたり、イタリアでは僕を始め大塚達宣選手(ミラノ)と垂水優芽選手(チステルナ)が在籍して以前よりは海外に行く選手が増えましたけど、僕的にはすごく増えたなぁって実感はまだないですね。日本人選手が本当に競争力の高い上位チームで先発に食い込むとなると、まぁまだ時間がかかると思います」

「海外に出ることだったり、代表で結果を出すことが選手の評価に繋がるのは事実なんですけど、ミドルブロッカー、アウトサイドヒッター、オポジットとセッターに関してはすでに国外での経験と活躍した実績がある選手じゃないと上位クラブ移籍の扉をこじ開けるのは難しいのかなと感じています」

「リベロに関しては、今年の世界クラブ選手権で大阪ブルテオンと対戦した時に、日本代表の山本智大選手の守備力を見たペルージャの選手たちがめちゃくちゃ評価していました。なので、リベロは出場枠の問題だけだと思います。ドイツリーグで高橋頌選手、ポーランドリーグでは備一真選手が今季の年間ベストリベロに選ばれました。日本のリベロは海外で通用する、と言うよりも世界でトップにいるのでいきなり上位チームに呼ばれても驚きはないですね」
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大学1年生から渡ったイタリア