2022年北京冬季五輪を2年後に控える今季最後の大舞台、フィギュアスケートの世界選手権がカナダ・モントリオールで3月18日~22日まで行なわれる。多くのスケーターが挑戦のシーズンと位置づける最終戦を展望する。
まず、何と言っても男子の最有力候補で、世界タイトルを競い合うライバル同士の2人を挙げたい。一人は、3連覇したグランプリ(GP)ファイナル王者で世界選手権3連覇を狙うネイサン・チェン(米国)。そのチェンが尊敬してやまないソチ、平昌の両五輪で連覇を飾った羽生結弦がもう一人だ。
チェンは出場した国内外の大会で負けなしで、全米選手権4連覇後は韓国ソウルで開催された四大陸選手権をスキップ。イェール大学での勉学と両立しながら、抜群の集中力を発揮して練習に取り組んでおり、遠距離にいるラファエル・アルトゥニアンコーチの指導を受けながらも試合ごとにジャンプ構成を組み替えて最高難度のプログラムを完成させつつある。昨年12月のGPファイナルでは、フリー224.92点と合計335.30点の世界最高得点をたたき出した。
羽生はついに先月の四大陸選手権で初優勝して、ジュニアとシニアの主要国際大会(6大会)のすべてを制覇するスーパースラムを達成。この大会からプログラムを平昌五輪で最高評価を得たSP「バラード第1番」とフリー「SEIMEI」に異例の変更を行ない、SPでは自身が持つ世界最高得点を更新する111.82点をマークしたほか、フリーでは4回転ルッツに挑むなど3種類計4本の4回転ジャンプを跳んだ。滑りこなしている十八番のプログラムで3年ぶり3度目の世界王者に返り咲けるか。
この2人に対抗できる期待が持てるのが宇野昌磨だろう。コーチ不在で今季をスタートさせてGP初戦のフランス杯で自己最悪の8位と不振に陥ったことで、コーチの重要性を再認識。GP2戦目のロシア杯からアイスショーなどで共演して気心の知れるステファン・ランビエル氏に臨時コーチとして試合に帯同してもらい、全日本選手権ではその背中を追い続けた偉大な先輩である羽生に初めて勝って大会4連覇を飾った。
今年1月から専属コーチとしてランビエルコーチに師事し、練習拠点をスイスに移して、「スケートの楽しさと自信をつかんだ」ようだ。コーチとの二人三脚が始まったばかりで迎える予定だった四大陸選手権は欠場したが、2月下旬にオランダで行なわれたチャレンジ杯に出場して、試合で久しぶりに挑んだ4回転サルコウを成功させるなど、背中を押してくれるコーチの存在が自分を成長させることを実感したという。
ランビエルコーチとの"化学反応"が心機一転で臨む大舞台でどんな形で成就するのか、注目したい。また、表彰台争いには欧州選手権を初めて制覇したドミトリー・アリエフ(ロシア)も顔を出しそうだ。
まず、何と言っても男子の最有力候補で、世界タイトルを競い合うライバル同士の2人を挙げたい。一人は、3連覇したグランプリ(GP)ファイナル王者で世界選手権3連覇を狙うネイサン・チェン(米国)。そのチェンが尊敬してやまないソチ、平昌の両五輪で連覇を飾った羽生結弦がもう一人だ。
チェンは出場した国内外の大会で負けなしで、全米選手権4連覇後は韓国ソウルで開催された四大陸選手権をスキップ。イェール大学での勉学と両立しながら、抜群の集中力を発揮して練習に取り組んでおり、遠距離にいるラファエル・アルトゥニアンコーチの指導を受けながらも試合ごとにジャンプ構成を組み替えて最高難度のプログラムを完成させつつある。昨年12月のGPファイナルでは、フリー224.92点と合計335.30点の世界最高得点をたたき出した。
羽生はついに先月の四大陸選手権で初優勝して、ジュニアとシニアの主要国際大会(6大会)のすべてを制覇するスーパースラムを達成。この大会からプログラムを平昌五輪で最高評価を得たSP「バラード第1番」とフリー「SEIMEI」に異例の変更を行ない、SPでは自身が持つ世界最高得点を更新する111.82点をマークしたほか、フリーでは4回転ルッツに挑むなど3種類計4本の4回転ジャンプを跳んだ。滑りこなしている十八番のプログラムで3年ぶり3度目の世界王者に返り咲けるか。
この2人に対抗できる期待が持てるのが宇野昌磨だろう。コーチ不在で今季をスタートさせてGP初戦のフランス杯で自己最悪の8位と不振に陥ったことで、コーチの重要性を再認識。GP2戦目のロシア杯からアイスショーなどで共演して気心の知れるステファン・ランビエル氏に臨時コーチとして試合に帯同してもらい、全日本選手権ではその背中を追い続けた偉大な先輩である羽生に初めて勝って大会4連覇を飾った。
今年1月から専属コーチとしてランビエルコーチに師事し、練習拠点をスイスに移して、「スケートの楽しさと自信をつかんだ」ようだ。コーチとの二人三脚が始まったばかりで迎える予定だった四大陸選手権は欠場したが、2月下旬にオランダで行なわれたチャレンジ杯に出場して、試合で久しぶりに挑んだ4回転サルコウを成功させるなど、背中を押してくれるコーチの存在が自分を成長させることを実感したという。
ランビエルコーチとの"化学反応"が心機一転で臨む大舞台でどんな形で成就するのか、注目したい。また、表彰台争いには欧州選手権を初めて制覇したドミトリー・アリエフ(ロシア)も顔を出しそうだ。