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モータースポーツ

「このリアクション、優勝です」マルケス兄弟対決は、MotoGP王者のマルクではなく、弟に軍配!?

甘利隆

2020.05.19

2人でバーチャルゲームに参戦し、動画を投稿するなど、仲睦まじい姿を見せたマルケス兄弟。(C)Getty Images

2人でバーチャルゲームに参戦し、動画を投稿するなど、仲睦まじい姿を見せたマルケス兄弟。(C)Getty Images

『MotoGPバーチャルレース(Stay at Home GP)』第4戦が仮想のミサノ・サーキットを舞台に開催され、レプソル・ホンダ・チームのアレックス・マルケスが、最終ラップでチームメイトの兄マルクを逆転してシーズン(?)2勝目を挙げ、総合ランキングでもトップに立った。

 2戦連続3度目のポールポジションからスタートしたファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)は、3回の転倒が響いて4位に終わる。3位表彰台は、「僕はもうオジさんだからeレースは若いライダーに任せるよ(笑)」と第3戦の出場を辞退していたヴァレンティーノ・ロッシ(モンスター・エナジー・ヤマハ)が獲得した。

 マルクがレース直後に「誰かが最終コーナーで僕を抜いていったけど、それは弟だった!」とコメントを付け、拳を突き上げて喜ぶ弟と帽子を叩き付けて悔しがる自分を撮影したコミカルな動画をSNSに投稿すると、仲睦まじい様子を見たファンからは「マルケスだけがマルケスを倒すことができる!」「このリアクション、優勝です(笑)」「とってもユニークな兄弟愛!」「クレイジー・ボーイズ(笑)」「バーチャルでない場合も同じスポーツマンシップで!!」といった反応が寄せられた。
 
 レースはまずクアルタラロが飛び出して順調にリードを築くが、自らのミスで後退する。次に優勝争いを繰り広げるアレックスとクアルタラロが接触して転倒する間にマルクが首位に浮上して快走する。しかし、最終周の最終コーナーで2位につけていたアレックスに差し切られ、0.725秒差でマルクは優勝を逃した。

 アレックスは「最終コーナーで“早めにブレーキングして、加速でアタックしよう”と考えたんだ。マルクは反対の考え、実際のレースと同じようにブレーキングで勝負に出た。でも僕はうまく加速して勝った!」と勝因を興奮気味に説明する。

 マルクは「転ばないという戦略にトライした。なんとかバイクの上にとどまったけど、最終コーナーで弟に負けてしまったのは残念。もしかしたら神経質になったせいでリアブレーキのボタンを押しすぎてしまい、コーナーで滑ってしまったかも。とにかく家族とチームにとって良い1日となった」とバーチャルGP自己最高成績を振り返った。

 希代の負けず嫌いは、もちろんこんなひと言も忘れてはいない。「ビデオゲームではこの結果を受け入れることができるけど、実際のレースではそうはいかないだろうね!!」

文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super
 
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