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格闘技・プロレス

「ゾンビみたい」イェンジェイチック、額がパンパンに腫れた壮絶ダメージを回想!「ダメになってたかも…」

THE DIGEST編集部

2020.06.08

王者ウェイリーとの試合でダメージを負ったイェンジェイチックがその時の心境を語った。 (C) Getty Images

王者ウェイリーとの試合でダメージを負ったイェンジェイチックがその時の心境を語った。 (C) Getty Images

 戦いの激しさを物語る生々しい傷だった。

 今年3月に開催された総合格闘技団体「UFC」のイベント「UFC248」で、元王者のヨアンナ・イェンジェイチック(ポーランド)は、現王者のジャン・ウェイリー(中国)との女子ストロー級タイトルマッチに臨んだ。

 アメリカのネバダ州ラスベガスにあるT-Mobileアリーナで行なわれたこの試合は、最終5ラウンドまでもつれる大熱戦に。イェンジェイチックは判定負けを喫したものの、互いに気力を振り絞った文字通りの激闘は、多数のメディアで「UFC史上に残る」と絶賛された。

 それだけに敗者の負ったダメージは大きかった。ウェイリーのハードパンチを顔面に受けていたイェンジェイチックの頭部は、試合前と別人のよう腫れ上がってしまったのだ。

 本人は試合直後のインタビューで、「私は大丈夫。でも、これこそがチャンプの強さを表しているわね」と気丈に振る舞ったが、実際はかなりの痛みを抱えていたようだ。現地時間6月4日に英公共放送『BBC』の取材を受けたイェンジェイチックは、「ほんとなんてこった!っていう感じだった」と振り返っている。

「私はまるでゾンビのようだった。本当におかしかったのは、私のスタッフの何人かが、誰だが分かっていなかったことかな」
 
 治療を受けてから数日は、双子の姉のサポートを受けて生活していたというポーランドの最強戦士は、こうも続けている。

「もしかしたら、私の顔の半分はダメになっていたかもしれない。試合中に一瞬、やめるべきかを迷ったぐらいに本当に痛かった。でも、結局、最後まで戦ったけどね」

 それでも「これこそ私たちが支払っている代償だし、その戦いを17年以上も続けてきたからリスクは分かっている」と語るイェンジェイチックは、再び“オクタゴン(UFCで使用されている五角形のリング)”に舞い戻ることを誓っている。

「総合格闘技は暴力的ではあるけど、それは単に人を痛めつけるものじゃない。私にとっては、スポーツ精神、競争、そしてリスペクトのあるもの。だから、また自分が最高の選手の一人だってことを証明したい。まだチャンピオンシップのレベルで戦えるし、みんなもきっと再戦を望んでる。だから私はかならず戻る」

 王者ウェイリーへの闘志を漲らせるイェンジェイチック。“最強女王”と謳われた彼女の再起の行方に注目だ。

構成●THE DIGEST編集部
 
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