一流アスリートたちに、食育やコンディションニングをテーマに話をうかがう連載インタビュー企画「Do My Best, GO!」。第1回はヴィッセル神戸に在籍する元日本代表DF酒井高徳が登場だ。8シーズンの間プレーしたドイツのブンデスリーガでは屈強な相手と激しいマッチアップを繰り返し、2012年にデビューした日本代表でも、豊富な運動量を活かして世界を相手に戦ってきた。現在も神戸で、そのタフネスぶりを発揮し、不動のレギュラーとして活躍するDFは、いかに頑丈な身体を作り上げたのか。
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――怪我をしないイメージがありますが、小さい頃から身体は丈夫でしたか?
「わりと丈夫でした。外で遊ぶのが好きでしたし、サッカーをやったり常に身体を動かしていた記憶が残っています。風邪をたまにひいたくらいで、大きな病気や怪我はほとんどなかったです。まあよくご飯は食べていましたからね」
――4兄弟はみんなアスリート(長男は柔道家、高徳は次男で、三男の宣福、四男の高聖もサッカー選手)で小さい頃からスポーツをやっていますね。どんな食卓でしたか?
「うちは欧州スタイルでした。母がドイツ人なので。ヨーロピアンな献立が多かったです。僕が子どもの頃は今ほど栄養学の知識が広まっていなかったので、バランスはさほど意識はなかったんですけど、ただただいっぱい食べていましたね」
――4人の男の子の食事を作るのは、お母さんも大変そうですね。
「毎日米を炊くのも大変みたいでした(笑)」
――高徳選手は、好き嫌いはありました?
「結構ありましたよ。ベタですけどピーマンはあまり好きじゃなかったです。ピーマンの肉詰めが出てきても、ピーマンだけ外して食べていたりしました。でも、そもそも嫌いなものはあまり食卓に出てくることはなかったですね。母親が好きなものをお腹いっぱい食べてほしいという人だったので、僕ら子どもたちが好きなメニューが食卓にはよく並んでいました。ドイツでよく食べられている料理で、卵が丸々中に入っているハンバーグとか。それがおふくろの味でした」
――今、大人になって食生活にどんな変化がありますか?
「バランスを意識するようにはなりましたね。あとは、その時の体調や練習メニュー、疲労感によって変えています」