ゴルフ

ラウンド中にヒントを得た小祝さくらと、仲間から刺激を受ける比嘉真美子。注目の優勝争い

山西英希

2020.09.05

大会2日目、同じ65で回り、2打差で最終日を迎える小祝(左)と比嘉(右)(C)Getty Images

 国内女子ゴルフツアー第4戦「ゴルフ5レディス」2日目、首位と3打差の4位タイでスタートした小祝さくらが、8バーディ、1ボギーの65をマーク。通算11アンダーまでスコアを伸ばして単独首位に立った。2打差の単独2位には比嘉真美子がつけている。

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 小祝にしてみれば、今大会には2つのリベンジがかかっている。1つが先週の「ニトリレディス」で笹生優花とのデッドヒートを演じながら勝ち切れなかったこと。地元開催であり、ホステスプロとしての大会だっただけにぜひとも勝ちたかったが、2打及ばずに悔しい思いを味わった。

 そしてもう1つが2年前の今大会でプレーオフの末、申ジエに破れたことだ。今回と同じゴルフ5カントリーみずなみコースでの開催で、一時は単独首位に立ちながら、ジエに追いつかれてのプレーオフ突入だった。「一昨年のこの大会では本当に悔しい思いをしているので、リベンジしたいですね」とホールアウト後に語っていた小祝。先週の大会も一昨年の今大会も追いかける立場で最終日を迎えたが、今回は単独首位にいる。このままスカッと逃げ切りたいところだろう。
 
 その小祝に待ったをかけるのが、比嘉真美子だ。ツアー5勝の実力者で、一昨年の今大会ではジエと2打差の3位タイでフィニッシュしており、コースとの相性も悪くない。実際、この日は7バーディ、ノーボギーという完ぺきに近い内容で順位を上げてきた。

 開幕戦の「アース・モンダミンカップ」では渡邊彩香が優勝したが、彼女を陰で支えていたのが比嘉だった。同い年でジュニア時代から仲がよかったこともあるが、比嘉も15年に賞金ランキング95位まで落ちた経験を持つ。その2年前は賞金ランキング8位だったのだから、かなりのスランプに陥った。そこからはい上がってきたからこそ、渡邉の苦しさもしっかり理解しており、いろいろなアドバイスを送っていたのだ。

「彼女の優勝を見て一層頑張りたいと思ったし、自分も優勝したいという気持ちがさらに強くなりました」と大いに刺激を受けたという比嘉。その渡邉も4位タイにつけている。最終日はいつも以上に気合いが入ることは間違いない。