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マラソン・駅伝

スーパールーキー吉居大和を擁する名門・中大復活なるか?箱根駅伝予選会の注目校をピックアップ!

生島淳

2020.10.16

昨年の予選会の様子。今年は17日に箱根出場権をかけ各校がぶつかり合う。写真:産経新聞社

昨年の予選会の様子。今年は17日に箱根出場権をかけ各校がぶつかり合う。写真:産経新聞社

 コロナ禍で大会、競技会が続々と中止になった今年、箱根駅伝予選会を読み解くのは難しい。

 10月17日、会場となる東京・立川市の気象予報は雨で、気温は12、13度と低め。長距離走者にとっては走りやすいだろうが、このところTシャツ一枚でも良かった日もあり、寒暖差が大きく、ひょっとしたら体が動きにくいかもしれない。おそらくは、慎重なレース運びになるだろう。

 予測を立てづらい予選会ではあるが、トップ通過を狙う学校と、予選通過は厳しいものの、注目すべき学校、選手を取り上げていきたい。

●名門復活なるか? 中央大学

 トップ通過が期待されるのは、中央大だ。箱根駅伝最多、優勝14回を誇る名門は、2012年に8位に入って以来シード権を逃しているが、藤原正和監督も5年目を迎え、「自分がリクルーティングしてきた選手たちが揃いました」と、戦力に手ごたえを感じている。

 部を活性化させているのは、1年生の吉居大和(仙台育英)だ。高校時代から大器と期待されていたが、コロナ禍でストップしていた競技会が7月になって動き出すと、ホクレンディスタンスチャレンジ千歳大会の5000mで、13分28秒31というU-20の日本新記録をマークした。
 
「ターゲットとしていた大会で結果を出せてうれしかったです」と吉居は笑顔で話したが、スーパールーキーの活躍に引っ張られるようにして、上級生たちも記録を伸ばしている。

 特に3年生の三浦拓朗(西脇工)、森凪也(福岡大大濠)が5000mで13分台をマークするなど、上位層のスピードに磨きがかかってきた。

 今回の予選会に関しては三浦、森が前方でレースを進めるだろうが、14人の登録メンバーを見ると、経験豊富な4年生が7人入っており、手堅くまとめてくるのは間違いない。

 復活を狙う中大としては、予選会で上位に入った選手たちが本戦では往路の主要区間を担い、4年生たちが復路でしっかりイメージを持っているのではないか。

 吉居は12月に開かれる日本選手権、そして箱根駅伝をターゲットとしているが、予選会は中大の「吉居効果」を確認できる場となるだろう。
 

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