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京成杯はすべてが1勝馬の混戦模様。プラチナトレジャーが軸か?【GⅠシーズンを占う重賞レビュー|1】

三好達彦

2021.01.16

東京芝1800mの2歳馬未勝利戦では不良馬場にもかかわらず、末脚の強さを見せたプラチナトレジャー(写真奥)写真:産経新聞社

東京芝1800mの2歳馬未勝利戦では不良馬場にもかかわらず、末脚の強さを見せたプラチナトレジャー(写真奥)写真:産経新聞社

 皐月賞(GⅠ)と同じ中山の芝2000mを舞台に争われる京成杯(GⅢ)。12頭がエントリーしているが、そのすべてが1勝馬であり、能力の分析は困難を極める。

 そのなかで、重賞への出走経験があるという意味でキャリア的に一歩先んじているのが、キングカメハメハ産駒のプラチナトレジャー(牡3歳/美浦・国枝栄厩舎)だ。東京スポーツ杯2歳ステークス(東京・芝1800m)で4着に食い込んでおり、のちにホープフルステークス(GⅠ)を制するダノンザキッドに0秒4差まで迫っている。初勝利の未勝利戦(東京・芝1800m)が不良馬場でのものだけにスピード勝負にやや不安があったが、上がり3ハロン33秒6の末脚を繰り出して1分47秒9で走破。重賞級の水準を満たす能力をみせた。現在の中山は内ラチ沿いが荒れ気味で、外差しが決まりやすい傾向が出ているのも有利に働きそうで、馬券の軸としてイチオシとしたい。
 
 他に人気を集めそうなのが、魅力十分の5頭。

 シンザン記念(GⅢ)をピクシーナイトで制して勢いに乗る種牡馬モーリスが送り込んできたタイソウ(牡3歳/栗東・西園正都厩舎)。プラチナトレジャーと同じキングカメハメハ産駒で、パワーも兼備したヴァイスメテオール(牡3歳/美浦・木村哲也厩舎)。19年に阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)を制したレシステンシアを半姉に持つグラティアス(父ハーツクライ、牡3歳/美浦・加藤征弘厩舎)。初勝利を挙げた未勝利戦(中山・芝2000m)で2着に8馬身差をつけて圧勝した、ロードカナロア産駒のタイムトゥヘヴン(牡3歳/美浦・戸田博文厩舎)。主戦を務める北村友一騎手とコンビを組み、クロノジェネシスと同じチームで臨むディクテイター(父ルーラーシップ、牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)。どの馬もスローペースで展開したなかでの勝利で、走破タイムも平凡なため、推断はなかなか難しいところだが、このあたりまでが争覇圏内だと見る。あとはどの馬により大きな将来性や伸びしろがあるかを考慮して、クラシックを楽しめる”御贔屓”を選んでみたい。

文●三好達彦(フリーライター)

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