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【AJCC】世代交代のバイブスを感じさせるアリストテレスらに注目!大穴狙いならジェネラーレウーノか?

三好達彦

2021.01.23

条件戦を2連勝。菊花賞ではコントレイルと競り合い2着に食い込んだアリストテレス(手前)。写真:産経新聞社

条件戦を2連勝。菊花賞ではコントレイルと競り合い2着に食い込んだアリストテレス(手前)。写真:産経新聞社

 大波乱の結果に終わった先週の日経新春杯(GⅡ)に続いて行なわれる古馬中長距離路線の重要ステップ、アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ、中山・芝2200m)。天候が大きく崩れる予報から道悪での開催が避けられない状況だが、まずは出走馬の勢力図を見ていこう。

 世代交代のバイブスを感じさせるのが明けて4歳となった牡馬3頭、アリストテレス(牡4歳/栗東・音無秀孝厩舎)、サトノフラッグ(牡4歳/美浦・国枝栄厩舎)、ヴェルトライゼンデ(牡4歳/栗東・池江泰寿厩舎)である。

 そのなかでも一歩抜け出しているのがアリストテレスだ。昨年の春は惜敗続きでクラシック路線に乗りあぐねたが、8月の終わりに復帰してからは強い競馬で条件戦を2連勝。迎えた菊花賞(GⅠ)では単勝4番人気(オッズ23.0倍)に過ぎなかったが、道中からぴったりとマークして進んだコントレイルと直線で激しい競り合いを繰り広げた末、見事2着に健闘。あわや三冠阻止かと、コントレイルの手綱をとる福永祐一騎手を心胆寒からしめた。父に不良馬場の菊花賞を制したエピファネイアという血統背景を持ち、また自身も稍重の競馬を快勝した経験を持つため、当日の馬場状態が悪化しても対応は可能だろう。今季初戦でその成長ぶりを見せつけたいところだ。
 
 菊花賞でアリストテレスから3馬身半離れた3着に入ったのがサトノフラッグである。昨年は三冠レースにすべて出走。勝ち負けには加われなかったが、春には不良馬場の弥生賞(GⅡ、中山・芝2000m)で勝利を挙げている”道悪巧者”であると同時に、1月の未勝利戦(中山・芝2000m)に勝ち、セントライト記念(GⅡ、中山・芝2200m)でも2着に入った”中山巧者”でもある。好条件がそろったここで、アリストテレスとの立場の逆転を狙う。

 2歳時にはホープフルステークス(GⅠ、中山・2000m)で2着。3歳の昨年もスプリングステークス(GⅡ、中山・芝1800m)、神戸新聞杯(GⅡ、中京・芝2200m)でともに2着に入ったヴェルトライゼンデだが、その3戦すべてがコントレイルの優勝というのは、巡り合わせが悪かったとしか言いようがない。菊花賞は末脚が鈍って7着に大敗したが、これは距離が長すぎた印象が強く、適距離と思われる2200mに戻るここではまだ見限れない。デビュー戦と続く萩ステークス(L)は重馬場、稍重馬場で勝利を挙げているのは好材料だ。

 その他では、昨年の本レースで2着に食い込むなど重賞でコンスタントに上位争いに加わってくるステイフーリッシュ(牡6歳/栗東・矢作芳人厩舎)、復帰戦のアルゼンチン共和国杯(GⅡ)で2着に入って存在感を示したラストドラフト(牡5歳/美浦・戸田博文厩舎)が伏兵か。

 また、穴党ならぜひマークしておきたいのが、昨年の宝塚記念(GⅠ)で2着して、復帰戦の有馬記念(GⅠ)をひと叩きされて上向きなモズベッロ(牡5歳/栗東・森田直行厩舎)、昨年のオークス(GⅠ)2着のウインマリリン(牝4歳/美浦・手塚貴久厩舎)。さらに大穴を狙うなら、単騎逃げで展開の利が見込めるジェネラーレウーノ(牡6歳/美浦・矢野英一厩舎)も一考したい。

文●三好達彦

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