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モータースポーツ

【MotoGP開幕直前展望|ドゥカティ・アプリリア編】ドゥカティのジャック・ミラーが開幕戦の本命か?アプリリアは今年こそ躍進を目指す!

甘利隆

2021.03.22

プラマックから昇格したミラーは、今季どんな走りを見せるだろうか。写真は昨年12月のもの。(C)Getty Images

プラマックから昇格したミラーは、今季どんな走りを見せるだろうか。写真は昨年12月のもの。(C)Getty Images

 先日、開幕戦の舞台となるカタールで行なわれたプレシーズンテストでは、ジャック・ミラーが非公式ながらコースレコードを記録。最高速度のトップ5もドゥカティ勢が独占し、存在感を見せつけた。

 アプリリアのアレイシ・エスパルガロも総合タイムで上位へと食い込み、マシンが大きく進化しつつあることをうかがわせた。今回は日本メーカーに挑む、イタリアに本拠地を置く2メーカーを取り上げていこう。

[ドゥカティ・レノボ・チーム]
#43 ジャック・ミラー
#63 フランチェスコ・バニャイア

 2019年まで3年連続でランキング2位を獲得したアンドレア・ドヴィツィオーゾ、昨季も1勝を挙げたダニーロ・ペトルッチが揃って離脱したドゥカティ・ファクトリーは、サテライト・チームのプラマックで共に評価を高めたミラーとバニャイアのコンビへと若返りを図った。

 昨シーズン、何度か優勝争いに絡む走りを見せ、エースと目されるミラーは、プレシーズンテストでも絶好調。非公式ながらマルク・マルケスを上回る1分53秒183のコースレコードを記録し、総合トップに立った。
 
 本人も好調ぶりを自覚しており、テスト後には「MotoGPクラスに来て、これほど満足したのは初めてだ。でもちゃんと地面に足をつけておく必要があるね」と気を引き締める。

 昨年、ドゥカティ陣営はミシュランの前年よりグリップを増した新しいリアタイヤとの相性に苦しめられたが、26歳のオージーは、フロントをプッシュし、アンダーステアを発生させてしまうその症状の解決方法をすでに見つけている様子だ。明言はしないが、どうやらブレーキングからコーナー進入でのタイヤへの荷重のかけ方に秘密があるようだ。

 ミラーほど目立たなかったものの、バニャイアも総合5番手とまずまずのタイムでテストを走っている。「レースではトップ5を目指す」と話すが、トップスピードがものをいうサーキットではさらなる上位を狙えるだろう。

 イタリア・ボローニャのメーカーは、かねてより空力付加パーツの開発に力を入れているが、カタールに持ち込んだ新型フェアリングも効果を発揮している。テストでは最高速度のトップ5を、デスモセディチを走らせるライダーが独占。“ペッコ”の愛称で呼ばれる24歳も「ストレートではそれほど大きな違いはなかったけど、コーナー入り口で役に立った」と評価している。
 
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