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「調整力が足りなかった」4回転回避の紀平梨花は7位で逆転Vならず…坂本花織は6位、宮原知子は16位に【フィギュア】

THE DIGEST編集部

2021.03.27

本来の力を発揮できなかった紀平は悔しいパフォーマンスに終始した。(C) Getty Images

 現地時間3月26日、フィギュアスケート世界選手権の女子フリースケーティング(FS)がスウェーデンのストックホルムで行なわれ、日本から紀平梨花、坂本花織、宮原知子が参戦。それぞれ7位、6位、19位に終わり、表彰台に上ることはできなかった。

 日本勢で先陣を切ったのは、宮原だ。24日のショートプログラムでは3回転ルッツで転倒するなどミスが目立ち、16位に終わっていた23歳は、この日もジャンプが乱れた。3回転サルコーで転倒し、他にもジャンプで回転が抜けるなど、スコアを伸ばせず。総合172・30点とした演技後には、「精神的には自分と向き合えて、SPに比べて冷静に滑れたかなと思う」「技術的には話にならない内容だった」と悔しさを滲ませた。

 また、最終グループの1番手として登場した坂本は、冒頭のダブルアクセル(2回転半)で、持ち味の大きな跳躍を披露。続く3回転の連続ジャンプは最初のフリップの着氷でオーバーターンとなったものの、なんとかトゥループにつなげて加点を得る。プログラム最後の3回転ループまでも鮮やかに滑り抜き、最後はやり切った表情で天を見上げた。坂本のFSは137・42点。総合207・80点の6位で自身2度目の世界選手権を終えた。
 
 そして、紀平は最終グループの最後から2番目に登場。スピンやステップ、情感あふれる表現力ではその力を示したが、4回転サルコーを温存したジャンプでは、トリプルアクセルで転倒するなど、フリー126・62点、総合207・80点で終えた。演技後は「足に力が入らなかった。まだまだ自分の調整力が足りなかった」と振り返っている。

 優勝を飾ったのは、SPで首位に立った16歳アンナ・シェルバコワ。それに続いたのが、6シーズンぶりの復帰で貫録の演技を披露した24歳エリザベータ・トゥクタミシェワだ。3位にはSP12位スタートながら怒涛の追い上げを見せた16歳アレクサンドラ・トゥルソワが入り、ロシア・スケート連盟から派遣された3選手が、表彰台を独占した。日本勢は紀平が7位、坂本が6位、宮原は19位でフィニッシュし、北京五輪の出場枠「3」は確保している。

構成●THE DIGEST編集部

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