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ゴルフ

「長くて遠回りしたけど…」涙の逆転勝利を飾った岡山絵里。“3年ぶりV”の裏にはコーチの存在があった

山西英希

2021.03.28

笑顔でトロフィーを掲げる岡山。5打差で最終日を迎えながらも、驚異の追い上げで逆転優勝を飾った。(C)Getty Images

笑顔でトロフィーを掲げる岡山。5打差で最終日を迎えながらも、驚異の追い上げで逆転優勝を飾った。(C)Getty Images

 今年4試合目の国内女子ツアー『アクサレディスゴルフトーナメント』最終日、首位と5打差でスタートした岡山絵里が5バーディ、ノーボギーの「67」をマーク。通算13アンダーまでスコアを伸ばし、逆転優勝を飾った。岡山の優勝は2018年の『リゾートトラストレディス』以来、3年ぶりで通算2勝目となる。

 ロッカールームで優勝が決まったことを聞いた瞬間、思わず大粒の涙があふれ出したという岡山。テレビの優勝インタビューを受けているときも嬉し涙を抑えることはできなかった。それだけ苦しい時期を過ごしてきた証でもある。

 岡山のゴルフ人生は比較的順調だった。8歳でゴルフを始めると小6で『全国小学生ゴルフ大会』を制覇。中3では『全日本女子パブリックアマチュア選手権』を制し、高校入学後も『ロレックスジュニアゴルフ選手権』や『全国高校ゴルフ選手権』などで優勝を飾っている。

 ナショナルチームにも入って活躍した後、15年にプロ転向。翌16年には初シードを獲得し、18年にツアー初優勝を飾った。同世代を引っ張っていく存在として大きな期待が寄せられた中、岡山自身も2勝目はすぐにできるだろうと考えていたが、19年はトップテン入りが8回あったものの、あと一歩及ばなかった。「自分にすごくいら立っていたし、焦りを感じていました」と精神的に苦しんだという。
 
 立て直しを図った昨年は、開幕戦から3試合連続で予選落ちするなど、自分のスイングを見失い、思うようなショットを打つことができずにいた。その後、パーオン率1位(75.38%)になるまで調子を取り戻したが、パッティングが67位(1.87)と悪かったため、賞金ランキングは49位と低迷。そこでショートゲームのコーチとして名高い南秀樹氏と契約を結んだ。

 昨年12月中旬からは今年2月までの間に数回の合宿を行ない、パッティングの腕を磨いたという。「パッティングだけでなく、アプローチやショットも練習しました。パーオン率が1位だったとはいえ、私の中ではショットがよかったという認識はありませんでした」と、それこそ一から自分のゴルフを見直した。
 
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